「嘘でしょ…」健診も全身がん検査もクリアした女性が「線虫検査」で「大腸ポリープ」この真贋はいかに?
10年先の大腸がんリスクを回避した
「えっ、嘘。本当に…!?」 2023年11月、関東在住の会社員・山口真珠さん(匿名・40代)は絶句した。転職を機に受けたN-NOSE(線虫がん検査)の結果がまさかの高リスク、A~Eまで5段階あるリスク分類の上から2番目に危険なD判定だったのだ。 【写真】「サラリーマンなのに長者番付1位」「個人資産800億円超」の情報源 N-NOSEは、線虫が有する優れた嗅覚と、がん患者の尿には寄っていき健常者の尿からは逃げるという特性を利用して、がんが体内にあるリスクを調べる画期的な検査だ。自宅で簡単に受けられる上に、採尿だけなので痛みや副作用もなく、全身網羅的なチェックが可能なことから、まず初めに受ける「一次スクリーニング検査」として利用する人が増えている。 「体調は良好ですし、がんに罹った家族もいなかったので、問題なくA判定(低リスク)だろうと思っていたのでショックでした。でも、これは早期発見のチャンスだと気持ちを切り替えて、医療機関で全身くまなく調べてもらうことにしました」(山口さん) さっそく、入社したばかりの会社の健診を受けたが「所見なし」。次に受けた、MRIを用いる全身がん検査DWIBS(ドゥイブス)も「所見なし」(DWIBSは2004年に日本人の医師により開発された検査法。PET-CT検査に似ているが、絶食や検査薬の注射をする必要がなく、放射線による被ばくもないことから、簡単で負担の少ない検査法として近年、導入する施設が増えている)。 さらに、胃/大腸内視鏡の検査を受けたところ、胃に良性のポリープ1個、大腸に3個がんになるタイプのポリープが見つかり、切除してもらった。 「診断書には、『低異型度管状腺腫相当の病変である。断端は陰性である』と記載されており、先生からは『10~15年後に大腸がんになっていたかもしれないですね』と言われました。がん検診としての内視鏡検査は自由診療ですが、同時にポリープ切除したことで保険診療になりました。 私は便秘体質ではないし、大腸がんなんかなるはずがない。大丈夫って勝手に思ってたところもあったので、N-NOSEでD判定になってなかったら、会社の健診とDWIBSで安心して、内視鏡は受けていなかったと思います」(山口さん)