Sub6使える駅、全国で600以上に カバーエリア1.5倍 KDDI
KDDIは14日、高速通信規格5Gに割り当てられた「Sub6(サブシックス)」と呼ばれる周波数帯のカバーエリアが、関東地方で2.8倍、全国では1.5倍に拡大したと発表した。Sub6エリアでは従来の5Gと比べ通信速度が約3倍に向上。au利用者の拡大につなげたい考えだ。 【関連写真】KDDIの関東地方のSub6エリア 今回の拡大によりSub6が利用できる鉄道駅は519駅から612駅に増加し、商業地域は338スポットから363スポットに増加するという。 Sub6は直進性が高いため障害物の影響を受けにくく通信範囲が広いのが特徴。一方で、割り当てられた周波数のうち、3.7ギガヘルツ帯と4ギガヘルツ帯は、3.6~4.2ギガヘルツ帯(Cバンド)を使う衛星通信との干渉が課題となっていた。このため、これまではSub6の出力を制限して運用してきたが、干渉条件の緩和で本来の出力を発揮できるようになり、通信各社は24年度から出力を引き上げ、Sub6のカバーエリア拡大を進めている。 KDDIは、20年3月から5Gサービスを始め、4G向けの周波数帯を5G向けに転用する形で導入期の展開を進めてきた。一方で、Sub6の整備も強化し、これまでに3.9万局を開設。同社技術企画本部長の前田大輔執行役員は「Sub6エリアでは毎秒300メガビット超の高速通信を実現し、従来の5G接続と比較して約3倍に向上する」と強調した。
電波新聞社 報道本部