更年期の症状やメンタルの不調も改善できた薬膳料理。びっくりするほど美味しい「おうち参鶏湯」で人生が変わった女性の話
ちょっとした体の不調や変化も表面に見える症状だけを治すのではなく、対処しきれていない症状も含めて健康な状態にする手助けをしてくれるのが東洋医学。参鶏湯研究所・主宰であり、参鶏湯研究家の脇もとこさんは、薬膳料理との出合いで健康はもちろん、人生も劇的に変わったそう。その医食同源ライフを紹介します。 【写真】夏バテに最適のサムゲタンの作り方はこちら
お話を聞いたのは……
脇もとこさん/スタイリスト・参鶏湯研究家・漢方植物療法士 広告代理店で広告スタイリストとして活動後、結婚とともに退職&独立。広告、イベント、書籍などのプロップスタイリストとして活躍する傍ら、2015年参鶏湯研究所を立ち上げワークショップをスタート。2017年には漢方養生指導士、2022年には植物療法士の資格を取得。個人セッションによるハーブティーのブレンドや、日々の養生法やワークショップもおこなっている。 参鶏湯研究所 https://kitchenpharmacy.shop instagram:@motokowaki
友人の家でごちそうになった参鶏湯との出合い
10年ほど前、小学校低学年だった娘のクラスメイトのお家に招かれ、ごちそうになったのが参鶏湯でした。当時、参鶏湯を自宅で作る人はまだ少なかったのですが、すっかり参鶏湯のファンに。シンプルな味付けなのに鶏の出汁が効いていて、衝撃的なおいしさでした。その後、娘から「家でも作ってほしい」とせがまれ、参鶏湯のレシピを調べたてみても……、本屋でもネットでも見つからず。仕方なく、丸鶏の煮込みスープみたいなものを見様見真似で作ってみたのです。これがまた、びっくりするほどおいしくて(笑)。鶏を煮込んだだけなのに出汁がしっかり出ていて、こんなにもおいしんだ~と、作った自分が驚いたくらいです。 家族にも好評で、娘からは度々リクエストされるように。気づいたら参鶏湯づくりに没頭していましたね。韓国の伝統料理である参鶏湯は、丸鶏のお腹の中にもち米や高麗人参を詰めて長時間煮込む料理ですが、高麗人参やナツメなどの生薬や丸鶏を一般家庭で用意するのはなかなか難しいですよね。レシピを改良しながら「材料や味に妥協せず、もっと手軽に作る方法はないだろうか?」と、1回分の参鶏湯に必要な生薬のセットを開発することを思いついたのです(脇さん) 究極の1杯を探しに、薬膳料理の生薬と出合った 究極の参鶏湯を極めるために本場・韓国にわたり、現地で評判の参鶏湯を食べ比べる毎日。余った時間は問屋街で生薬や食材を探していました。そのすべてが楽しくて。参鶏湯を極めるなら薬膳料理を学ぶべきと痛感し、勉強を始めました。東洋医学には食材や食べ方で身体のバランスを整えるという教えがあります。食を通じて身体の不調となる原因を突き止め、日々の生活を見直す。この教えに深く共感したのです(脇さん)