日本上陸を果たした「メルセデス G 580 with EQ Technology」は究極のオフローダーなのか?
メルセデス・ベンツ G 580 with EQ Technology:新型Gクラスをオフロードコースで試乗する機会を得た我々は秋晴れの中、富士五湖方面へと向かった。自身、「メルセデス G350d」を所有していた大林晃平がレポートする。
お台場において「Gワールド」と名付けられた日本発表から約3週間。予想よりも早く新型メルセデスGクラスの試乗会の案内が届いた。 日本上陸を果たした「メルセデス G 580 with EQ Technology」は究極のオフローダーなのか?
新型Gクラスの中でも、今回のハイライトはなんと言ってもBEV版のGクラス「メルセデス・ベンツ G 580 with EQ Technology」(以下G580)だが、今回の試乗会場となった富士ヶ嶺オフロードコースにはG 450dローンチエディション(以下G450d)も用意されているという。
メルセデス・ベンツ日本の新社長兼CEOとなったイケメンのゲルティンガー 剛氏を乗せてGワールドの会場にやってきたG580はぐるぐるッと特徴的な”Gターン”を披露して現れた。G580の話題が取り上げられる際に必ず触れられるGターンではあるが、あれはあくまでも「4輪それぞれにモーターがついているのでこういうこともできますよ」という余技であってこの車の本質ではない。 さらにメルセデス・ベンツのスタッフはことあるごとに「G580はエコロジカルな車を目指したのではなく、究極のオフローダーを目指してゼロから開発したものである」と説明する。その結果として最大登坂能力はG450dと同じ45度ながら、最低地上高は20㎜増えて250㎜となり、渡河能力は150㎜増えて850㎜となり、4モーターを個別に制御することにより今まで以上の走破性を持つ、比類なき車になったと主張する。
パワーソースとなる116kWhもの容量のバッテリーを守る床下のアンダーガードプロテクションは26㎜もの厚さを持ち、その頑丈さはG580を3台乗せても大丈夫だというし、床下の突起物が減少したとことによりより一層の走破性を誇るという。 今回の試乗会場となった富士ヶ嶺オフロードコースに赴くと、おそろいの「G」のロゴの入ったスタッフウエアを着た一人がすまなさそうに「今日はG63にはお乗せ出来なくて申し訳ありません」という。とんでもない、とんでもない、乗っている方や大好きな方には申し訳ないが、個人的にAMGのG63はどうも苦手な車で、乗るたびにその迫力と存在感に負けてぐったりするような感じがする。 Gクラス、いや、ゲレンデヴァーゲンといえばやっぱりディーゼルエンジンが王道で、だからこそ今回もマイナーチェンジを受けてISGが搭載されたG450dがどれほどの完成度となったかという点と、G580がいったいどれほどG450dと比べて特記すべき(凌駕している)部分があるかという点こそがポイントなのである。G63はまたの機会に、しっかりキューピーコーワゴールドや凄十を飲んでから乗らせていただきたい。
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