「石破首相も本心では賛成だろう」 自民・野田議員、立憲・辻元議員らが「選択的夫婦別姓」実現に向けて意見交換
辻元議員「課題は自民党」
毎日新聞のアンケートによると、10月の衆院選に当選した議員のうち65%が選択的夫婦別姓制度の導入に賛成している。また、大幅に議席を増やした立憲民主党と国民民主党は、賛成がそれぞれ9割を超える。 辻元議員は会の冒頭で「ほぼ全ての党が足並みをそろえているが、課題は自民党」と指摘。 井田氏の要望に対しては「法律を作るときに、自分たちの思いが100%通るということは少ない」と述べたうえで、審議や修正協議などを経ながら成立を目指すことが必要だと語った。 また、「まずは閣法(内閣提出法律案)のために、自民党のなかでがんばっていただきたい」と野田議員に期待をかけた。
野田議員「時代が変わった」
会の冒頭で、野田議員は自身のことを「初当選からずっと選択的夫婦別姓を推進している、化石のような存在」と表現。 また、衆院選の結果、自民党が30年ぶりの「少数与党」になった状況であるからこそ、従来よりも選択的夫婦別姓制度を成立させやすい状況になっていると指摘した。 野田議員によると、自民党には夫婦別姓について関心を持たない議員が多く、反対・賛成問わず積極的な議論は起こっていない。そのため、世論の動向によっては、自民党が夫婦別姓賛成に傾く可能性も高いという。 そして、先の衆院選では、夫婦別姓への反対意見を積極的に表明している議員が多数落選した。 「かつてに比べて、夫婦別姓に反対する意見は国民の意見から乖離(かいり)していることが、選挙結果にもあらわれた。 少し前までは『反対しておけば票が増える』と考える議員もいた。時代が変わった、と思っている」(野田議員) 2日に開かれた衆議院本会議では、石破茂首相が選択的夫婦別姓について「国民の意見が分かれている。しっかりと議論し、より幅広い国民の理解を得る必要がある」と語り、まだ議論を要する段階であるとの認識を示した。 野田議員は石破首相について「本心では賛成派だろう」とコメント。辻元議員も、先日、選択的夫婦別姓に関する自民党の党議拘束を外すよう、石破首相に要望してきたという。「石破さんを信じたい」と、辻元・野田両議員は口をそろえた。