トランプ氏、国務長官に対中強硬派ルビオ氏指名へ 米報道、安保補佐官にウォルツ氏打診
【ワシントン=大内清】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は11日、共和党のトランプ次期大統領(78)が、同党のマルコ・ルビオ上院議員(53)=フロリダ州選出=を国務長官に指名する見通しだと伝えた。また米メディア各社によるとトランプ氏は、同党のマイケル・ウォルツ下院議員(50)=同州選出=に大統領補佐官(国家安全保障問題担当)への就任を打診した。 上院外交委員会に所属するルビオ氏は、中国やイランに対する強硬姿勢で知られる。ロシアの侵略を受けるウクライナ情勢では最近、「戦争は膠着状態に陥っており、終わりにしなくてはならない」と語り、トランプ氏が主張する早期停戦を支持する考えを示していた。 ルビオ氏は2011年に上院議員に就任し、16年大統領選では共和党候補者指名争いに参戦。トランプ氏と対立したが、同氏の初当選後は良好な関係を築いた。今年の大統領選ではトランプ氏のランニングメート(相棒)候補にも名前が挙がった。 一方、ウォルツ氏は米陸軍特殊部隊「グリーンベレー」としてアフガニスタンや中東、アフリカなどで従軍した経験があり、国防総省に在籍中はホワイトハウスで対テロ問題などのアドバイザーを務めた。19年から下院議員。軍事委員会や外交委員会に所属し対中強硬派として知られる一方、ウクライナへの支援継続や北大西洋条約機構(NATO)には批判的な立場を強めていると指摘される。