月額2980円のコンビニジムが大ヒットで3期ぶりの黒字化へ! RIZAP・瀬戸 健社長を直撃!「chocoZAP、つくりすぎじゃないですか?」
「結果にコミットする」のフレーズで脚光を浴びたRIZAP。最近は月額わずか2980円で24時間利用できるコンビニジム「chocoZAP」がヒット中だ。ところが、8月14日に発表した第1四半期の業績は28億円の大赤字。この数字が意味するものは? 瀬戸 健社長に直撃インタビューした! 【写真】再起のアイデアをひねり出すRIZAPの瀬戸社長 ※店舗により24時間営業でない場合もあります。また、24時間利用できるのはトレーニングマシンに限ります。 * * * ■現状の赤字は想定内 ――まず率直に、今年第1四半期(4~6月期)のマイナス28億円という業績についてどう受け止めていますか? 瀬戸 これは実は想定内なんですよ。赤字の原因は品質向上や顧客満足度向上に向けた投資にあって、前期比でいえばむしろ増収増益を達成しています。現状、退会率は改善傾向にありますし、chocoZAPに関していえば出店拡大によっておよそ3割のコストカットを実現しました。 ――そのchocoZAP、最近は街中でかなり目につくようになりました。 瀬戸 8月半ばの時点で、店舗数は1597軒に達し、会員数は127万人を突破しています。5月にはすべての都道府県への出店を実現しましたし、引き続き拡張路線を続けていくつもりです。 ――chocoZAP事業のスタートが2021年10月であることを考えると、とてつもない成長スピードです。それにしても、さすがにちょっとつくりすぎでは? 瀬戸 いえ、そんなことはないです。RIZAPで培ったノウハウを生かして、世界初の〝コンビニジム〟というコンセプトを打ち出したわけですが、このサービスはユーザーにとって家からどれだけ近いかがカギになります。 実際に「通いたいけど家の近くにない」「仕事帰りに寄りたい」といったご意見をいただいていて、それらにお応えした結果がこの数字なんですよ。 ――そもそもchocoZAP事業を思いついたきっかけは? 瀬戸 コロナ禍です。感染拡大後、フィットネスジムは真っ先に3密の代表のように扱われ、休業を余儀なくされました。 そこで、これまでRIZAPで蓄積してきた膨大なデータやノウハウを生かして、どうにかこの窮地を乗り越えられないかと考えた末に思いついたのが、ITを活用して幅広いニーズに対応するというアイデアでした。 例えばコロナ禍で広まったオンラインレッスンなどは、24時間いつでもトレーニングできますし、指導の品質も一定に保てます。これをリアルの場で体現できないかという発想で生まれたのがchocoZAPです。 ――19年3月期に193億円という巨額の赤字を計上したことを踏まえると、大逆転ですね。 瀬戸 そうですね(笑)。でも実は、それだけの損失を出したことで不採算店舗の閉鎖など事業整理に踏み切る決断ができ、そのおかげでコロナ禍の最中に2期連続で黒字になっているんですよ。chocoZAPに一気に投資しようと決断したのも、そうした結果を踏まえてのことです。