「ドリス」の“矛盾の心地よさ”、アジア女性に似合う「セシリー」、NCTジャニーでカオスの「アクネ」2024-25年秋冬パリコレ取材24時Vol.3
18:30「アクネ ストゥディオズ」
最近の「アクネ ストゥディオズ(ACNE STUDIOS)」のショーは、セレブがたくさん来場。会場の敷地内には開けた場所にフォトコールのスペースがあり、撮影しやすくて助かります。撮影したのは、NCTのジャニーさんと今月正式デビュー予定だというアイリット(ILLIT)。まずは、大きな歓声が上がったジャニーさんですが、「見よ!この腹筋!!」と言わんばかりの肉体美際立つスタイル。続いて到着したアイリットの5人は初々しい雰囲気でフォトグラファーたちのリクエストに応えます。
エストニア人アーティストのヴィル・ヤーニソー(Villu Jaanisoo)による廃タイヤから作られた巨大な作品が置かれた空間で見せたのは、タフさと人間のフォルム、そしてブランドのキー素材であるレザーとデニムにフォーカスしたコレクション。常にサブカルチャーを通して服に関わってきたというジョニー・ヨハンソン(Jonny Johansson)は、「レザーとデニムは、パンクからS&Mまでジャンルやサブカルチャーを超越することができ、力強くありたいと思う時、レザーとデニムに引き寄せられる。それは鎧のようなものだ」と話します。
中心となるのは、最近の「アクネ ストゥディオズ」によく見られる縦ラインを強調したスリムシルエット、もしくはミニ丈で作るコンパクトなフォルム。そこにボリューミーなシアリングアウターやスヌードを合わせ、コントラストを描いています。体のラインに沿ったモールド成形のレザードレスやバイカーコートは、彫刻的な鎧のよう。オイルコーティングやメタリックな加工が施されたデニムジャケットも、長い立て襟で頬までを覆うデザインが身を守るイメージにつながります。体のラインを際立たせるため、装飾的な要素は控えめですが、ファスナーがアクセントとして活躍。サイクリングウエアのようなボディースーツに赤色のものを加えてスポーティーに仕上げたり、ニットドレスのフロントにシルバーのものを曲線を描くように配したり。バッグのファスナー部分を胸元にあしらったようなドレスも印象的でした。