JAFが伝えなかった「125cm」基準とは? シートベルト150cmよりもっと重要なルール
わが子に選ぶべき、安心安全なジュニアシートは?
ジュニアシートは100~105cmを超えた頃から使用が可能となる。年齢でいうと、4~5歳といったところだ。 メーカーによっては『3歳から』と書かれているが、平均身長が100cmを超えるのは、男女ともに満4歳を過ぎてからなので、年齢だけで判断しないよう気を付けて欲しい。 では、安全第一で考えた場合、どのようなジュニアシートを選べばいいのか? まずは、安全基準から。2023年8月で生産終了したR44よりも安全性の高いR129に適合していること。 そして、R129製品の中から、クルマとの車種適合を確認する。車種適合は、チャイルドシートメーカーの公式サイトや、ジュニアシート売り場でも確認できる。R129と車種適合が確認できたら、以下1~3をもとに選んでみて欲しい。 ■1 150cmまでヘッドサポート、背もたれ付きで使用できる シートベルトが使える身長である150cm前後まで、しっかりヘッドレスト、背もたれ付きで使用できる。 ■2 ISO-FIX固定である チャイルドシートの固定には、昔ながらのシートベルトとISO-FIXがあるが、がっちり固定するにはコツと力が必要なシートベルトに対して、ISO-FIXは後席の背もたれと座面の間に設置されているアンカー(金具)にガチャッとはめ込むだけで確実に固定ができる。走行中もズレる事はなく、ジュニアシートを使っていない時も座席に固定されているので安全。 ■3 長く使うものなので新品を購入 ジュニアシートは幼児・学童兼用タイプもあり、長いものでは子どもの成長に合わせて10年前後使用することになる。チャイルドシートはメーカーによる使用期間が定められており、目に見えない内部の劣化が進行していると、衝撃を受けた際に本来の性能を発揮できない危険もある。使用期間は厳守されたい。 また、選ぶ際、「Eマークがついている」、「安全基準に適合」、「道路交通法に適合」などのうたい文句だけで購入するのは少し危険である。Eマークがついていれば、すべて同じ安全性というわけではない。 製品によっても、またR44とR129の間にも、安全性のレベルには大きな幅がある。それは、タイヤの残り溝が車検合格ギリギリの1.6mmでも、新品タイヤの8mmでも、いずれも車検は合格であるのと同じこと。 同じ安全基準に適合していても、それぞれの安全性能には大きな違いがあり、それらは世界でもっとも厳しいADACのテスト結果を調べてみると良くわかる。 そして、安全性の高いチャイルドシートであっても、子どもの体格に合っていることの確認も重要だ。取り付けを確実に行い、乳幼児用の場合はハーネスを指1本入る程度のキツさで締めて使う。 大人たちには、かけがえのない子どもの命を守る義務がある。正しい情報と知識をもとに、安全なチャイルドシートを正しく使うことを心がけて欲しい。
加藤久美子(執筆/撮影) AUTOCAR JAPAN(編集)