【24/25シーズン予習スペシャル】「スピンの変更点は難しい」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。元アイスダンサーであり世界を股にかけ活躍するコレオグラファー(振付師)宮本賢二が日本を代表するトップスケーターたちをゲストに迎えてお届けします。 今回は、ルール改正SP。岡崎真さん、中野友加里さん、無良崇人さんをゲストに迎え、ルール変更のポイントや見どころ、日本選手のライバルとなる各国注目選手について、元選手、コーチ、審判、そして振付師の視点で語り合います! こちらでは番組の書き起こしコラムを全4回に分けてお届けします。2回目は、スピンに関する大きな変更点についてを話します。
難解なスピンの変更点
KENJI:次に各エレメンツの変更点を見ていきたいと思います。まずは最も変更の多かったスピンです。 岡崎:まず新しい特徴が増えて「難しいブレード」というものが仲間入りしました。スピンを回りながらトウやヒールを使うことによってひとつレベルが上がる。その特徴としては、単体でやる前に難しいポジション変更で使っていたり、難しい出方で使っていた選手が過去にいました。それを例に習って、単体でやっても点数をあげられるようにしようかというところで、ISUも考えて新たに投入したのかなと思います。これは増えたものなので、やれる子はやればいいと思いますが、大変なのは難しいバリエーション。違うものをやればやるだけ何個でもレベルが取れていたんですけれども、ひとつのスピンの中で2回しかカウントされない。例えば難しいバリエーションを左右の足で2個ずつ4回やっても、そのうち2個しか取れない。これまでレベル4が取れていても、レベル2しか取れないことが起きます。 KENJI:それは大変ですね。実際にレッスンしてみて、どうですか?
無良:いろいろできる子はできるので「こっちに回そう」「あっちに回そう」である程度良かったんです。でも、言葉は悪いですが男子はスピンが下手くそな選手も多い。体が硬いので、難しいバリエーションと言っても、バリエーションを持っていない。パズルのように組み替えて、組み替えてってやるのが大変でした。 KENJI:例えば、トウとヒールを教える時はやってみせるの? 無良:僕も挑戦はしてみたんですけど、足首をぐねりそうになってやめておこうと思いました。 岡崎:ヒールは特に膝の靭帯を痛めないかなと不安がある。ある程度コントロールもいりますし、1回静止したような感じにどうしてもなるので、負担もどうなんだろうなと。コーチ目線としては心配もありますよね。 中野:このブレードの特徴をやった場合、GOEに関しては特に変更はないんですよ。だから、レベルを取るための特徴になります。スピンの項目でGOEのプラス項目として「創造的」とかがあるんですけれども、それは「創造的」にはならないのかなと思います。