もういらない…。“構想外”=ほぼクビ状態の名手10人。今夏の放出が確実な実力者たち
MF:カルヴィン・フィリップス(イングランド代表) 生年月日:1994年5月27日 所属:マンチェスター・シティ 23/24リーグ成績:4試合0得点0アシスト(マンチェスター・シティ)、8試合0得点0アシスト(ウェストハム) プレミアリーグで史上初の4連覇を成し遂げたマンチェスター・シティで、完全な“お荷物“となっているのがカルヴィン・フィリップスだ。2022年夏にジョゼップ・グアルディオラ監督のチームに加入したイングランド代表MFは、新天地で一度もかつての輝きを放つことができていない。 そもそもフィリップスはリーズ・ユナイテッド最終年となった2021/22シーズンのパフォーマンスが微妙だった。怪我のためにコンディションを崩し、残留争いを余儀なくされていたチームですら走ることができていなかった。マンチェスター・シティでも同様に運動量不足が目につき、特にネガティブトランジションでの怠惰が目立つ。 2023/24シーズンの後半戦は出場機会を増やす目的でウェストハムへとローン移籍したが、これは反って評価を下げる結果となった。デビュー戦と次の試合で立て続けに失点に絡むと、ノッティンガム・フォレスト戦では3分間の間に暴行と危険なタックルを犯して退場処分を受けている。 ウェストハムでの半年間は、チームを助けるどころか足を引っ張る結果に終わり、当然ながら買い取られることなく今夏にマンチェスター・シティへと復帰した。プレシーズンには初日から参加しているが、指揮官が求めるクオリティがないのは明らかだ。しかし、あまりに酷いパフォーマンスから新天地を探すことが難しいと予想され、まずはプレシーズンマッチでのアピールが必要になるだろう。
MF:フィリペ・コウチーニョ(元ブラジル代表) 生年月日:1992年6月12日 所属:ヴァスコ・ダ・ガマ(ブラジル)※アストン・ヴィラからのローン 23/24リーグ成績:16試合3得点2アシスト(アル・ドゥハイル) フィリペ・コウチーニョは2018年1月にリバプールからバルセロナへ1億3500万ユーロ(約216億円)の移籍金で移籍していた。当時の彼は紛れもなく世界を代表するスター選手だったが、32歳となった現在の彼にその面影はない。 2022年1月にアストン・ヴィラへと加入したコウチーニョだったが、リバプール時代のスティーブン・ジェラード監督の下でしか主力として扱われなかった。ウナイ・エメリへと監督が代わり、チームが15位から7位まで一気に順位を上げた中で彼のポジションはなく、あっという間に構想外となった。 構想外となった理由は明確だ。衰えが激しく、1対1の場面で優位性を出せずにボールロストを連発していたのだ。アストン・ヴィラでの最後の方はネガティブトランジションで一生懸命走るなど、守備での貢献度の方が攻撃面より高く、リバプール時代にみせたロングレンジでのミドルシュートは一度も決めることがなかった。 2023/24シーズンのアル・ドゥハイルへのローン移籍を経た今夏にアストン・ヴィラはコウチーニョとの契約解除を画策していたが、本人の移籍希望先のヴァスコ・ダ・ガマがオーナーの経営問題で揉めており、フリーでの移籍がまとまらず。彼が着用していた背番号も他の選手に渡るなど完全な構想外だったのにも関わらず、再びローン移籍の形で放出となった。