もういらない…。“構想外”=ほぼクビ状態の名手10人。今夏の放出が確実な実力者たち
FW:ジョアン・フェリックス(ポルトガル代表) 生年月日:1999年11月10日 所属:アトレティコ・マドリード(スペイン) 23/24リーグ成績:30試合7得点3アシスト(バルセロナ) 数年前までジョアン・フェリックスはサッカー界の未来を背負う逸材として注目を集めていた。2019年夏にアトレティコ・マドリードがクラブ史上最高額となる1億2720万ユーロ(約203億円)の移籍金を支払って獲得したことが、彼への期待の高さを表している。 アトレティコ・マドリード加入から5年、かつての神童にクラブ内での居場所はない。ディエゴ・シメオネ監督の対立から構想外になると、2022/23シーズン後半はチェルシーへとローン移籍。迎えた2023/24シーズンは「夢だった」という念願のバルセロナ移籍を果たすも、シーズン後半戦はサブへと降格した。 バルセロナでの1年間で話題となったのが所属元であるアトレティコ・マドリードとの試合だ。ホーム&アウェイのどちらの試合でもゴールを決めると、12月の試合では派手なセレブレーションまでも披露。試合後には「ゴール後のリアクションは自然発生的なもの」とコメントを残したが、自ら帰還する意思がないことを示すに値するものだった。 結果的にバルセロナはフェリックスを買い取らず、今夏に2029年夏まで契約を残しているアトレティコ・マドリードへと復帰。依然としてシメオネ監督が指揮を執っているため構想に入っておらず、再び新天地を探すことになった。現時点では古巣ベンフィカやウナイ・エメリ監督率いるアストン・ヴィラからの関心が寄せられていると報じられているが、どちらも確度が高いものではない。デッドラインデーで決まった昨夏同様に新天地探しは長期化するだろう。
DF:クレマン・ラングレ(元フランス代表) 生年月日:1995年6月17日 所属:バルセロナ(スペイン) 23/24リーグ成績:14試合0得点1アシスト(アストン・ヴィラ) 23歳でバルセロナのレギュラーに定着したクレマン・ラングレは、フランス代表でもデビューから7試合連続でスタメン出場を飾った。あっという間に世界を代表するDFへと飛躍を遂げたが、2024年夏の時点で彼の名前を聞く機会はほとんどない。 ラングレは2020年10月にバルセロナと2026年夏までの契約延長にサインした。2020/21シーズンにフランス人DFはバルセロナ加入後最多となる試合に出場するが、続く2021/22シーズンからロナルド・アラウホの台頭の余波を受けて序列がダウン。シャビ監督の下で2022年夏には構想外となり、トッテナムへとローン移籍を果たした。 ローン移籍先ではまずまずの結果を残したが、高い給与の影響でなかなか買い取り先が見つからず、2023/24シーズンもローン移籍という形でアストン・ヴィラへと放出となった。ウナイ・エメリ監督のチームではタイロン・ミングスが開幕戦で怪我をしたことによる緊急補強だったこともあり、基本的にはサブとしての扱いだった。同じ左利きCBのパウ・トーレスとのクオリティの差も激しく、結果的に評価を下げる1年となってしまった。 バルセロナのレギュラーCBから一気に転落したラングレの市場価値は大幅に下がっており、最大6000万ユーロ(約96億円)あった彼の価値は現在1000万ユーロにまで下落している。今夏にはユベントスやボローニャなどが獲得に関心を示しているようだが、ここでもネックになっているのが彼の給料であり、今夏も新天地探しに時間がかかりそうだ。