奨学金返済は「企業が肩代わりしてくれる」と聞きました。奨学金を借りて大学に通っている息子も対象なのでしょうか?
大学進学時などに奨学金を借りた場合、就職後に、自分の給料から返す方も少なくないでしょう。しかし、企業によっては、返還を肩代わりする制度を導入しており、従業員本人の負担が軽くなるケースがあります。 代理返還を利用したい場合は、就職する会社で導入しているかを、サイトなどでチェックしておきましょう。今回は、企業の代理返還制度の概要や、利用の流れについてご紹介します。 ▼「大学無償化制度」の対象者とは? 年収要件や注意点を解説
企業の奨学金返還支援制度とは
企業の奨学金返還支援制度とは、奨学金を借りていた方が就職したあとに、就職先の企業が本人の代わりに、独立行政法人日本学生支援機構へ直接返済する制度です。支援要件によっては、本人が一部返還するケースもあります。給料からは引かれないため、収入の額は変わりません。 制度を利用することにより、学生は就職後の返済負担がなくなる、あるいは軽くなる点が大きなメリットです。ただし、すべての企業が対象ではありません。制度を導入している企業などに限られるため、制度を利用したい方は就活時に調べておきましょう。
申し込んでから返還されるまでの流れ
制度を利用するためには、導入している企業での申し込みが必要です。独立行政法人日本学生支援機構の公式サイトによると、申し込みから企業が入金するまでの流れは以下の通りです。 1 企業などが従業員へ制度の案内を行い、利用者を募集する 2 制度を利用したい従業員が応募する 3 応募を基に、企業が返還支援対象者を決定する 4 企業が独立行政法人日本学生支援機構(以下機構)に返還支援を申請する 5 機構が企業へ必要な情報を提供し、企業は指定システムやフォームに情報を入力、必要書類を作成する 6 機構が内容を確認し問題がなければ、口座振替か払込取扱票のうち、事前に選択している方法で企業側が送金 7 機構が入金確認をして終了 独立行政法人日本学生支援機構の検索ページでヒットするにもかかわらず、企業内で募集要項が見当たらない場合は、上司や会社の担当窓口へ相談しましょう。