【南井克巳元調教師 豪腕の視点】ジャンタルマンタル川田は自信持った乗り方 アスコリピチェーノはスムーズでも勝つのはどうか
「NHKマイルC・G1」(5日、東京) 5年ぶり2回目となる3歳マイル王決定戦でのG1馬対決を制したのは、川田騎乗の2番人気ジャンタルマンタル。マイルで2戦2勝の2歳王者が、適距離に戻って本領を発揮。力の違いを見せつけて、二つ目のG1タイトルを手にした。好位のインから迫った1番人気の2歳女王アスコリピチェーノが2着。3着には10番人気のロジリオンが入った。 ◇ ◇ 勝ったジャンタルマンタルはスムーズな競馬ができました。千八、二千と使って、皐月賞は少し抜け出すのが早いかなと思ったけど、川田君があれでないと勝てないと思ったんでしょうね。今回は千六に戻して、自分のペースで、安心した競馬。川田君も自信を持った乗り方です。やっぱりマイラーということでしょうね。これからもマイルを使うと思います。 2着のアスコリピチェーノも力があります。直線でブレーキを踏んでいますから。あれだけの不利があっても差し返してきているから能力ですね。でも、スムーズでも勝つのはどうだったかな。差は詰まっていたでしょうけど。 2歳牡牝のチャンピオンが無難に上位を占めて、強い馬の1、2着だから結果的には良かったんじゃないでしょうか。豊君のボンドガールがいい感じで運んでいたから、ゴチャゴチャして不利を受けたのがもったいなかったかな。 勝ち時計も1分32秒4なら優秀でしょう。ただ、競馬としては直線でごちゃついたのが残念でした。(元JRA調教師)