断熱性能のメリット理解は74%超まで浸透。住み替えでZEHの賃貸住宅を選ぶ人が増える!? ポイントは省エネ性能ラベル
パナソニック ホームズの「くらし研究室」が、首都圏在住で5年以内に賃貸住宅への転居意向のある20歳~69歳の520人を対象に、「省エネに関する認知調査」を実施した。「ZEH」の理解はそれほどではないものの、「断熱性能」の高さで得られるメリットは理解している人が多いなど、興味深い結果が出た。詳しく見ていこう。 【今週の住活トピック】 賃貸住宅への転居意向者を対象に『省エネに関する認知調査』を実施/パナソニック ホームズ
そもそも「ZEH」とはどんな住宅?
まず、「ZEH(ゼッチ)」について、復習しておこう。ZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、住宅の「省エネ」化で消費するエネルギーを抑えながら、太陽光発電などの「創エネ」や家庭用蓄電池などの「畜エネ」で、全体として消費エネルギーをプラスマイナスゼロ以下にすることだ。つまり、住宅が省エネ化されたうえに、創エネなどの設備を備えたものとなる。 住宅の省エネ化の基本は、まずは建物の断熱性能を高くして、外の暑さ寒さの影響を受けにくくすること。次に、住宅内で使う給湯器や照明といった住宅設備を省エネ性の高いものにすること。つまり、住宅の断熱性能の高さは、ZEHの基本中の基本でもある。
ZEHで光熱費が削減できるなら、ZEH賃貸を選ぶ
賃貸住宅への転居意向者に聞いたパナソニック ホームズの調査では、「ZEHの理解度」は、「聞いたことがあり、内容も知っている」が16.2%、「聞いたことはあるが、内容は知らない」が26.2%となり、ZEHについてはそれほど理解が広がっていないことが分かる。 一方で、「建物の断熱性能が高いことによるメリットの理解度」となると、「光熱費削減」については75.2%、「快適性」については74.0%の人が「知っている」と回答するなど、断熱性能のメリットについては多くの人が理解していることが分かった。
ZEHは本来、住宅の断熱性能を高めたものなので、「光熱費削減」や「快適性」のメリットを得られるが、建築コストが一般的な住宅よりも高くなるので、ZEH賃貸住宅の家賃は高くなることがある。そこで「家賃アップ額」が「光熱費削減」と同等であれば、ZEH賃貸住宅を選びたいかを聞いたところ、「選びたいと思う」という回答が45.8%に達した。 ただし、「ZEH賃貸住宅の物件をインターネット等で探す方法を知っているか」と聞くと、「知っている」のは20.8%にとどまった。