「光る君へ」倫子はいつからまひろと道長の関係に気づいていたのか?黒木華、大河で3度目の妻役振り返る
道長には他に想いを寄せる女性がいることに気づいてからも、そんな笑みで場をやり過ごしてきた倫子だが、第36回では露骨に表情を曇らせる場面があった。倫子と道長の娘で中宮・彰子(見上愛)の皇子である敦成親王の誕生から50日目に行われた「五十日(いか)の儀」の後のこと。道長が開いた祝宴で、道長は倫子の目の前でまひろと歌を交わし、二人の息の合った様子を目の当たりにした倫子はその場を去った。黒木はこの時の倫子の心境をこう振り返る。
「気にはしていたと思います。めっちゃ見ているので(笑)。バレバレだぞっていう……。倫子からすると“好きなのはわかるけど、わざわざみんなが見ているところで……”みたいな気持ちだったんじゃないかと。(娘の)彰子の立場もありますし、そんなあからさまにね……。左大臣なんだからっていうところがあったと思います。なので道長が『この世をば……』を詠んだ時も“頼むから変なことをしてくれるなよ”っていう気持ちと、“またなんかやってる!”みたいな気持ちでした」
果たして、倫子はいつまひろと道長の関係に気づいていたのか? と聞くと、こんな答えが返ってきた。
「(第36回で)道長が歌を返しちゃったところではもう“あーあ……”と思っていると思うので、それより前に気づいていたんじゃないかという気がします。道長がまひろにたくさん贈り物をしたりしているので怪しんだんじゃないかって。まひろも(彰子の女房として)同じ家(土御門殿)にいるので、きっとそういう話は耳にしていたでしょうし、薄々気づいていたんじゃないかと思います」
第43回では、倫子が道長に心から愛する女性がいると疑い、苦しんだこともあったが今では気に留めていないといい「彰子が皇子を産み、その子が東宮となり、帝になられるやもしれぬのでございますよ。私の悩みなど吹き飛ぶぐらいのことを殿がしてくださった」と吹っ切れた様子だった。しかし、第45回でまひろが大宰府に旅立ったのち、道長が出家を決意すると、倫子は「藤式部がいなくなったからですの?」とまひろの存在に触れた。