西武・甲斐野央 「あらゆる要素を根本から見つめ直して」リハビリ期間も無駄にせず/来季こそ主力に
昨オフにFA移籍の人的補償としてソフトバンクから西武に加入した甲斐野央。2023年に46試合に登板し、3勝1敗8ホールド2セーブ、防御率2.53の安定した成績、MAX160キロを誇る速球とフォークで三振を量産できるとあり、新たなセットアッパー、クローザーの筆頭候補として大いなる期待が寄せられた。しかし、4月後半に右肘の違和感で登録抹消となると、復帰まで4カ月の期間を要してしまった。 【選手データ】甲斐野央 プロフィール・通算成績 ただ、その時間を決して無駄にはしなかった。当時「リハビリの捉え方を変えて、復活するときにはケガをする前の僕よりもレベルアップして戻ろうと、本気で思っています。投球フォームやコンディション、食事、栄養、睡眠など、あらゆる要素を根本から見つめ直している」と、より一層の成長を求めて貪欲に取り組んだ。そして実際、8月24日に復帰後は11試合10回1/3に登板し2失点(自責1)、防御率0.87と進化を証明。勝敗を左右する要所で首脳陣の期待にしっかりと応えた。 移籍という人生の大きな転機を迎え、大切なソフトバンク時代の人間関係に加え、新たな出会いに恵まれた。なかでも刺激を受けたのが、平良海馬と秋本真吾スプリントコーチだという。 「平良はトレーニングの知識がすごい! 僕も初めてトレーニングを始めましたし、秋本さんから学ぶ“走る”技術や体の使い方が、“投げる”につなげられていると思います」 今季終盤、8回を任されていた平良は先発に戻る可能性が高いだけに、来季は開幕からフルで8回、9回を託され、「西武の中継ぎエース=甲斐野」と完全に看板を塗り替えたい。 写真=BBM
週刊ベースボール