「私は世間知らずだった」先天性疾患のあるちいりおの母 教育熱心な両親に育てられるも痛感した「コンプレックス」
── 毎晩のように、佳寿美さんが子どもたちとお話しすることもあって、理央奈ちゃんも視野の広いお子さんになったのでしょうね。 佳寿美さん:私自身、子どものころは親が教育熱心で、たくさん勉強させてもらったんです。でも、社会に出たときに「自分が勉強はしてきたけど世間知らずなんだ」と思い知らされることが多くて、それがずっとコンプレックスでした。そういう悔しさがあるから、夜な夜な子どもたちに人生や社会の話をするのかな。理央奈がおしゃべり上手なのは、そういう社会の話が多いことも影響しているかもしれません。
■感情のコントロールが苦手「ワーッてなったら夫に話して」 ── 佳寿美さんは、とても優しそうなお母さんに見えます。子どもたちを叱ることはあるのですか? 佳寿美さん:めっちゃ怒ってます(笑)。ただ、理央奈は下の子だからなのか、私の機嫌をうかがいながらうまく立ち回るからあまり怒らないんですけど。息子は、都合の悪いことをごまかしたりするときに叱っています。約束を守らない、ウソをつく、といったことは叱ることが多いです。
── 佳寿美さんは怒ると怖いですか? 佳寿美さん:(となりの理央奈ちゃんに)怖いよな? 理央奈ちゃん:怖くない(ママを見ながらニコリ)。 佳寿美さん:この子はこういうところが上手なんですよね(笑)。でも、全然余裕がなくて、いっぱいいっぱいになっているときは感情が崩壊していると思います。 ── 自分の気持ちに余裕がなくなって落ち込んだとき、元気を取り戻すために心がけていることなどはありますか? 佳寿美さん:私、感情のコントロールが下手なほうで、すぐ「ワーッ!」ってなるんです。でも、そういうときは必ず、夫が話を聞いてくれます。すごく明るい性格で、私が深刻な調子で話し始めても、最後には「ええやん!」って明るく受けとめてくれて。話を聞いてもらっているうちに、悩んでいたことも「なんとかなるかな」って思うことが多いです。気持ちが落ち着いてくるんです。夫にはイライラすることもあるんですけど(笑)、いいところもいっぱいあるんですよ。