キヤノン「EOS R1」画像編レビュー 注目の画質&AF性能を実写でチェック!
電子シャッターにまつわる機能の充実も本モデルの特徴。最高40コマ/秒の連続撮影コマ速は電子シャッターならではですし、最高シャッター速度は1/64000秒を実現しています(シャッター速度優先AEとマニュアル選択時)。シンクロ同調速度もこれまでになく高速で、1/320秒を達成(メカシャッター時1/200秒、電子先幕シャッター時1/250秒)。シャッターボタンを半押した状態を続け、その後全押しで撮影を開始すると、その瞬間から最大20コマ分さかのぼって記録する「プリ連続撮影」も搭載しています。電子シャッターで気になるローリングシャッター歪みの発生については、メーカーの説明によると「EOS-1D X Mark III」のメカシャッターと同等とのこと。電子シャッターは動体撮影に弱い、という考えはもう忘れてよさそうです。 作例の撮影では、カメラの性格から主に動体をメインに狙いました。もちろん、シャッター方式はすべて電子シャッターを選択しています。そのほかの設定としては、サーボAFをメインに、被写体認識AFや「アクション優先」など状況によって使い分けています。結果は、いずれもとても満足できるもので、特にファインダー画像が露光のたびに瞬間的に暗くならないブラックアウトフリー機能を併用すると、動く被写体がファインダーで追いやすく、写真が上手くなったかと勘違いしてしまうほど。シャッターボタンを全押ししてから実際に露光を開始するまでのシャッタータイムラグや、EVFに表示される画像の遅延も、今回の撮影ではほとんど気になるようなことはありません。動体撮影は長く撮ってないと腕が落ちてしまうものですが、そんな筆者をしっかりと支えてくれました。 「検出する被写体」については、いずれも該当する被写体を正確に捕捉します。私個人としては、この機能に頼っても問題ないように思えました。ただし、同じ被写体が複数画面のなかにある場合は、写したい被写体を選択しないことも。そのようなときは、視線入力を使ってピントを合わせたい被写体を見つめると素早くAFエリアが乗り移ってくれるので、便利に思えました。また「検出する被写体」を使用したとき40コマ/秒のコマ速で撮影しましたが、シャッタータイミングを見逃すことが少なく思われました(無駄打ちも増えましたが)。