計量無視の問題児ガルシアはなぜRIZINに参戦するのか プロモーターが明かす安保戦の“狙い”「日本にとっても素晴らしい」
「日本で屈辱を受け、打ちのめされると…」
さらに「彼は出場停止処分を受けているが、その間に反省をしている」と強調。そして、「4月20日の出場停止期間が終わればいつでも(ボクシングに)復帰できる。今、一番心配しているのは大物選手たちと対戦できるかどうかだ」と安保戦の“先”を見据えた。 もっとも、今回のRIZIN参戦には、ガルシア陣営の“御大”からは「待った」がかかっている。 ゴメスCEOよりも上の決定権を持つ『Golden Boy Promotions』の最高責任者であるオスカー・デラホーヤ氏が以下の声明を出したのだ。 「ゴールデンボーイプロモーションズは、ライアン・ガルシアの試合の独占権を持っている。このイベントの主催者(RIZIN&FANMIO)はそのことを認め、このイベントを開催するには当社のサインが必要であることに書面で同意している。そのサインを得られていないため、現在、ライアン・ガルシアのイベントは開催されない」 元世界6階級制覇王者のレジェンドでもあるデラホーヤ氏の発言は、陣営の取り分を大きくするための駆け引きの一環という見方もある。米ボクシング専門サイト『Boxing News24』は「アンポに痛めつけられることになれば、ガルシアの将来の戦いに悪影響を与える可能性がある。これはゴールデンボーイにとって良いことではない。日本で屈辱を受け、打ちのめされると、それはゴールデンボーイにとって大きなマイナスになるのだ」と推察している。 好意的だったプロモーション側からの予期せぬクレームが入り、事態が二転三転している今回の異色試合は、果たして実現に至るのか。大晦日のゴングの瞬間まで開催か、中止かの予断を許さない状況は続きそうな気配だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]