“山でけん玉”の動画がじわり人気 「最初はこぢんまりとやっていたけれど…」とW杯経験の愛好家 寒さでかじかむ手で大技「最高です」
山頂でけん玉する姿を投稿すると…
けん玉が趣味で世界大会への出場経験もある長野県松本市の会社員牛山翔太さん(38)=同県茅野市出身=が、登山とけん玉を楽しむ愛好家「ダマハイカー」として、八ケ岳連峰などでけん玉の技を披露する動画をSNS(交流サイト)で発信し、じわりと人気を集めている。自身のけん玉ブランドを立ち上げ、製作したけん玉には小学生の頃、登下校時に牛山さんが見上げていた八ケ岳連峰をデザインした。 【写真】絶景の中での「けん玉」
次第にSNSで注目されるように
牛山さんはけん玉のワールドカップ(W杯)にも出場するほどの腕前。登山に合わせてけん玉をするようになったのは約4年前で「最初は人がいない場所、時間帯でこぢんまりとやっていた」と話す。けん玉をしている様子を登山仲間がSNSに投稿すると注目されるようになった。
かさばらないけん玉
けん玉は登山用ザックの中に入れてもそれほどかさばらず、山頂などの狭い場所でも楽しめる。ハイキングをする人を指す「ハイカー」とけん玉の「ダマ」を組み合わせて牛山さんがつくった「ダマハイカー」という造語がSNSで使われるようになり、じわりと増えている。
造語「ダマハイカー」の広がり
牛山さんが山でけん玉をしていると、見知らぬ登山者から話しかけられることがあり、コミュニケーションのきっかけになることがあるという。ダマハイカーという言葉も使われるようになり「山やアウトドアシーンでけん玉を楽しむ人が増えているのは単純にうれしい」と話す。
絶景のロケーション、うれしさは倍増
山でのけん玉の醍醐味(だいごみ)について、牛山さんは「下界(日常生活)で飲むビールはもちろんおいしいけれど、山小屋でのビールは格別」とビールに例える。「(普段の生活の中で)技が決まってもうれしいけれど、絶景のロケーションで技が決まるとうれしさは倍増する」と魅力を語る。
強い風や寒さでかじかむ手 難易度が増す
山の上では強い風でけん玉のひもが絡んだり、寒さで手がかじかんだりする事態もある。繊細な感覚が要求される難易度が高い技は「手袋は着けず、素手でやる」とし、難しさは増す。ジャグリングのように投げ上げたけん玉をつかんで剣を玉の穴に挿す大技「タップジャグリングスパイク」がうまくいけば「最高です」。