どうなる年金「加入者拡大」「3割底上げ」 制度改正の議論大詰め
■高齢者の働き方変化 在職老齢年金のあり方見直し
老後資金への関心が高まるなか、政府与党は公的年金に上乗せする個人型確定拠出年金「イデコ」を拡充する方針を固めた。現在、働きながら年金を受け取ることができる「在職老齢年金」という制度がある。 それは、60歳以上の人は働きながら厚生年金を受け取ることができるという制度。ただ、賃金と厚生年金を合わせて50万円を超えた額については超過分の半分が厚生年金から差し引かれることになっていて、年金の一部または収入によっては全部カットされる可能性がある。 その場合、具体的に手元にいくら残るのか? 賃金が月40万円で厚生年金が月20万円の場合、満額受給できる場合は60万円もらえることになるはずだが、50万円を超えた部分10万円のうち半分の5万円が厚生年金から差し引かれて、手元に残るのは55万円になる。 この「50万円の壁」が、働く高齢者の働き控えの要因になっていると指摘されている。 この在職老齢年金について、厚労省が示した見直し案は3つ。50万円という基準額について(1)62万円に引き上げる、(2)71万円に引き上げる、(3)制度を撤廃するとしている。 では、制度改正によって賃金と年金を満額受給できるようになる人はどのくらいいるのか? (1)62万円に引き上げた場合は、満額受給者はおよそ20万人増え、(2)71万円に引き上げられた場合は、およそ27万人増え、(3)制度を撤廃した場合はおよそ50万人増えると試算されている。 (「大下容子ワイド!スクランブル」2024年12月18日放送分より)
テレビ朝日