部下の90%が動く、今日からできる「話し方改革」 部下のタイプに合った従いやすい指示の出し方
(2-1)アーリー可燃人は(A)と(C)の理由で刺激を受ける。新しいアイデアに対してはオープンだが、時には説得が必要。論理的に説明し、何度かの対話を通じて彼らの支持を得る。 (2-2)レイト可燃人は(D)で動くことが多い。彼らは周囲の動きを見てから行動を決めるため、他の同僚が同じ指示に従っていることを示すことが効果的だ。 (3-1)ジャスティス不燃人は(B)で動機付けられる。非常に厳密な論理と証拠を要求するため、指示の根拠を詳細に説明する必要がある。
一方、(3-2)こじらせ不燃人は通常の動機付けではほとんど反応しない。特に難しい対象であり、個別のアプローチが必要である。 ■「話し方改革」で最も重要な根回しのテクニック 「話し方改革」の基本は主に2点に集約される。 (1)対象のタイプに応じて話す順序を変える (2)対象のタイプに応じて話し方を工夫する この改革で最も重要なのは、話を伝える部下の「順序」である。正しい順序は以下の通り。 ①クセのある自燃人(個別告知)
②エリート自燃人(個別告知) ③ジャスティス不燃人(個別告知) メンバー全員への全体告知 ④ピュア自然人 ⑤アーリー可燃人 ⑥レイト可燃人 ⑦こじらせ不燃人 全体への告知前に特定の3タイプの人々と事前に話し合うことが肝要である。これを一般に「根回し」と称する。 まず、クセのある自燃人から接触するのが理想である。「まだ誰にも伝えていないが、君には先に知っておいてほしい」といった特別扱いが彼らには効果的だ。上司からの直接の言葉を重んじる傾向にあるため、その点をうまく活かし続けることが大切である。
次にエリート自燃人へは、上司以上に洞察力があるため、指示の意図をしっかりと説明し、「どう思う?」と相談形式で接する。彼らの返答は戦略を練る上での貴重な手がかりになる。誤った仮説を設定していた場合、優しく正しい方向へ導いてくれるだろう。 ジャスティス不燃人に対しては、最も準備が必要だ。指示の妥当性を、裁判官に説明するように、事実とデータをもって彼らを説得する。彼らが納得すれば、その指示が妥当であるという「お墨付き」を得たと同義である。