部下の90%が動く、今日からできる「話し方改革」 部下のタイプに合った従いやすい指示の出し方
しかし、データや図表を用いて丁寧に説明すれば理解し、受け入れる。「なるほど、そういうことですか。では、明日から50社に連絡を取ります」と応じることもある。 ジャスティス不燃人は上司から見ると「面倒な存在」と思われがちだが、彼らの批判的思考能力は、組織リーダーの暴走を防ぐのに役立つ。上司が直感的な対応に困る場合は、論理的な思考を持つジャスティス不燃人に説明を任せるのが良い。「君から説明してくれないか」と頼むと、理路整然と説明してくれるだろう。感情に流されることなく、必要な説明を堅実に行うので、組織には欠かせないメンバーである。
こじらせ不燃人の対応は一層の注意が必要だ。彼らはリーダーや組織に対する不満が深く、しばしば反抗的な態度を取る。「イヤと言ったら、イヤです。理由はありません」と一点張りし、無理に動かそうとすると、最悪の場合は離職やパワハラだと訴えることもある。 ジャスティス不燃人とこじらせ不燃人は、問題の所在が異なるため、全く違うアプローチが必要である。ジャスティス不燃人は指示や依頼に納得していないのに対し、こじらせ不燃人は上司や組織自体に不満を抱えている。どんなに理路整然と説明しても、彼らを納得させるのは困難だ。
問題が深刻であれば、他部署の役職者や経営陣が仲裁に入ることも考えられるし、外部のコンサルタントの介入が必要な場合もある。どんなに粘り強く話をしても動かないこじらせ不燃人への対応は、なぜ動かないのかを正しく理解し、関係がさらに悪化しないよう慎重に対応しよう。 ■すぐやるメンバーを正しく見極めよう! 最後に自燃人について、詳しく解説する。 正直なところ、最も重要なのがこの自燃人である。すぐに燃える人だから上司にとっては都合がいい。ところが自燃人との関わり方を間違えてはならない。不燃人と異なり、自燃人は組織内で大きな影響力を持ち、その行動が可燃人にも影響を及ぼす。信頼関係を保つことができれば、組織全体を効果的に動かすことが可能だ。