阪神・佐藤輝明、〝御前特守〟でハッスル 杉山オーナーから激励も受ける
〝御前ノック〟でハッスル!! 阪神・佐藤輝明内野手(25)が7日、安芸キャンプ第2クール初日で今キャンプ4度目の特守を行った。杉山健博オーナー(65)が見守る中で軽快に体を動かし、激励を受ける場面もあった。 秋晴れのサブグラウンドで、集中力みなぎる背番号8の特守が始まった。1球ごとに声を張り、打球をさばく。気合十分の佐藤輝を見ようと集まったのはファンだけではない。杉山オーナーがベンチに腰かけて鍛錬の様子を見守る中、〝御前特守〟をやり切った。 「しっかりと足を使って、いい流れで送球ができるように、意識しています」 打撃と守備の全体練習を終え、午後2時25分から山田、小幡と特守を開始。ノックを打つ田中内野守備走塁コーチのリズムに合わせるように、軽快に足を運んだ。途中からは藤川監督も視線を送る中、70球をさばいて一度休憩となったところでベンチに腰掛けていると、杉山オーナーから声を掛けられた。 「『頑張って』と(言われました)」 普段は特定の選手への言及を避ける総帥からの激励を受けると、続いて三塁の位置に入ってさらに47球を処理。合計で約35分間のノックを終え、精力的に走塁メニューもこなした。 田中コーチは「いい感じできているんじゃないかな。(ノックを)打ちながら見ているから、悪いイメージはないです」と、守備力向上の進捗具合に太鼓判を押した。両リーグ最多の23失策を記録した今季からの巻き返しへ「キャンプでは捕球中心」の方針で「慌てないでしっかりステップして投げることが一番」と意識づけさせている。さらに田中コーチが目を見張ったのは、課題に取り組む佐藤輝の姿勢だった。 「すごく明るく取り組んでいて、前向きだなって感じる」 象徴する場面があった。第1クールで行われたノックは横からトスされたボールを田中コーチが左打ち、右打ちでスイングする形。より実戦仕様の強い打球が容赦なく降り注ぐ中、何度も打球に飛びつき、食らいつく背番号8の姿があった。「守備練習で飛びつくイメージがなかったから。気持ちも出てきたのかな」と田中コーチ。藤川監督から今キャンプで求められている「姿勢」を示し、若手にも大きな刺激を与えている。 「しっかりと課題を持ってやっています。継続してやりたいことをやっていきます」