テスト好感触で角田裕毅の"昇格"が再浮上 一方で「2026年のシート」は不透明と現地報 来季は「長期的な未来を確保する重要な1年」に
F1キャリア4シーズン目の戦いを終えた角田裕毅(RB)。最終戦となったアブダビGPの舞台、ヤス・マリーナ・サーキットで角田は現地時間12月10日にレッドブルのテスト走行を実施。角田、レッドブルチーム、双方にとって好感触が得られた内容だったと欧州メディアにより報じられた。 【動画】角田裕毅が果敢なアタックで9位浮上&ローソンがスピンでコースアウトしたシーンを見る 角田にとってシーズン途中より話題となってきているトップチーム昇格のためにも、重要なステップとも捉えられた今回のテスト。無事に終え今後は、レッドブル、RBのシートをめぐってのグループ首脳陣の決断を待つことになる。 チームから離脱の噂も囁かれるセルジオ・ペレスの後任候補として、角田を有力視する声の他、若手起用の見込みも報じられてきている。その中で、英メディア『F1 OVERSTEER』では、今回のテストを振り返っており、また角田とレッドブルチームの関係についても論じている。 現地時間12月12日配信となったトピックにおいて、アブダビテストの詳細に触れており、「アブダビでのツノダのラップタイムはペレスと比べて見劣りするが、これはレッドブルにとって大きな懸念事項ではない」などと評価。その上で、「日本人ドライバーは2025年用のピレリタイヤをテストしており、125周以上を走破したため、最速タイムを狙う走行ではなかった」などと綴っている。 また同メディアによると、今回のテストにおいて角田がチームスタッフへ「優れたフィードバックを提供した」などと伝えており、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表がこれまで角田に対して抱いていた、コミュニケーションスキルへの懸念も払拭するほどだったと説いている。 だが、テストは順調だったものの、同メディアは角田の今後は不透明であると指摘。「来シーズンでの昇格は難しい」と評し、その理由として2025年まででレッドブルを離れるホンダとの関係性を挙げ、支援を受けている角田の立場を危惧。さらに、ホンダの新たな提携先であるアストンマーチンも「シートは空いていない」として、2026年のシート喪失の可能性もあり得ると主張する。 その上で同メディアは、昇格の有無にかかわらず、「来年はツノダのF1キャリアにおいて、長期的な未来を確保するための最も重要な1年となる可能性が高い」などと見通している。 オフシーズンの動向が関心を集める一方で、やはり来季、コース上での結果が角田の未来を大きく左右することは間違いないだろう。2025年はF1ドライバーとして、生き残りを懸けたシーズンになるのかもしれない。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]