公立小中学校で「ペーパーレス化」がすすんでいる!?「学校のお便り」はもう紙で届かないの?
文部科学省では、教育現場におけるDX化を推進しており、その一環として学校内のペーパーレス化も進んでいます。 今回は、教員・児童生徒・保護者間の連絡手段について、どれくらいの割合でペーパーレス化されているのか、またペーパーレス化によってどれくらいのコスト削減が見込まれるのかについて解説します。
公立小中学校のペーパーレス化(デジタル化)の状況
ペーパーレス化の対象となる業務は、大きく以下の3点です。 ・教員と保護者間の連絡 ・教員と児童生徒間の連絡 ・学校内の連絡 それぞれの業務の内容・ペーパーレス化の進捗状況について、見ていきましょう。ここでは、デジタル化とペーパーレス化を同じ意味合いとしてまとめています。 ◆教員と保護者間の連絡 教員と保護者間の連絡業務におけるペーパーレス化の進捗状況は、表1の通りです。
※文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト ~学校・教育委員会の自己点検結果~[確定値]」を基に筆者作成 なお、ペーパーレス化進捗率は、業務内容ごとに「完全にデジタル化している」「 一部している(半分以上)」の割合を合計したものです。児童生徒の出欠連絡・保護者への調査およびアンケートについては、約半数の公立小中学校でペーパーレス化がなされています。 ◆教員と児童生徒間の連絡 教員と児童生徒間の連絡業務におけるペーパーレス化の進捗状況は、表2の通りです。
※文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト ~学校・教育委員会の自己点検結果~[確定値]」を基に筆者作成 教員と児童生徒間の連絡においては、「教員と保護者間の連絡」「学校内の連絡」と比較して、ペーパーレス化の進捗が低くなっていることが分かります。 ◆学校内の連絡 学校内の連絡業務におけるペーパーレス化の進捗状況は、表3の通りです。
※文部科学省「GIGAスクール構想の下での校務DX化チェックリスト ~学校・教育委員会の自己点検結果~[確定値]」を基に筆者作成 学校内の連絡は、もっともペーパーレス化が進んでいる分野であることが分かります。「職員間の情報共有・連絡」では、約7割の学校がペーパーレス化を取り入れているようです。