角田裕毅、ハースの戦略を賞賛「トップ5チームが抜け出す現状では、あれくらいアグレッシブにいかないと入賞できない! 尊敬すべき戦略でした」
F1日本GPを前に、F1で4年目のシーズンを戦う角田裕毅(RB)が複数のメディアを対象とした会見に応じた。その中で角田は、今季は戦略面でチームは少し成長を遂げたように感じると語る一方で、上位5チームと下位5チームの勢力図がくっきりと分かれる今シーズン中にポイントを稼ぐには、ハースがここまで見せてきたような、アグレッシブな戦略をRBも採る必要があると語った。 【ギャラリー】ホンダウエルカムプラザ青山に訪れた角田裕毅とVCARB01のショーカー 角田は先日行なわれたオーストラリアGPで7位入賞。チームにとってあまりにも重要な6ポイントを持ち帰った。 ただ、今季は上位5チーム(レッドブル、フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、アストンマーティン)と下位5チーム(RB、ハース、ウイリアムズ、キック・ザウバー、アルピーヌ)の間に明確な差があり、トップ5以外のチームがポイントを獲得するのは至難の業。上位チームの何台かがリタイアなど脱落した際、そのチャンスを確実に活かす必要がある。 そんな中で角田は今季、トップ5の次というポジションを安定して確保。ここ2戦は、連続でQ3進出を果たしている。 「チームとして、安定してパフォーマンスを発揮できているのは、ポジティブなことだと思います。その結果、予選にも集中することができ、良いグリッドを確保できています。ここまではポジティブなシーズンになっています」 そう角田は言う。 「今年は全車が予選ではタイトです。でも決勝では、トップ5チームのペースが少し優れています。なので、僕たちが入賞するのは難しい。今後アップデートを入れて、トップ6と言われるようにしたいですね」 そんな中でも、オーストラリアGPでは7位に入賞した角田。チームの成長を感じられているという。 「最初の2戦は、それほど成長したとは思えませんでした。でも、オーストラリアではスムーズに戦えたので、成長できたのかなと思います。1回だと分かりにくですし、もう少し見ていきたいですけどね。チームとしても、それが課題だとわかっていますので、安定して良い戦略を組めるようにしたいです」 今季からRBのチーム代表に就任したローレン・メキーズは、最初の2戦で問題点を見極め、第3戦オーストラリアGPから人材の配置を入れ替えるなど、最適化を図ったという。 「ローレンは最初の2戦では、今までと変わらない状態をキープして、どこが足りていないのか、どこを補強しなければいけないかを見てきました。そしてオーストラリアで少し配置を変えて、オペレーションがスムーズにいくようになりました」 そう角田は説明する。 「戦略面を含め、ちょっとパズルを入れ替えたような感じです。今いる人材の中で配置を入れ替えたりだとか、担当する領域を入れ替えたりとか、そういうことをしました」 「もちろん予選が良かったのも、戦略的には後押しになりました。10番手とか11番手ならば、前のクルマなどのピットストップのタイミングも考慮しなければいけません。でも7番手ならば、トップ5チームの中で走れるわけですから、自然にペースも良くなります。それで中団の他のチームとの差を広げることができ、戦略も明確になっていく……そういうポジションを走ることができたのは自分では嬉しかったですし、それをちゃんと発揮できたチームの成長だったのではないかと思います」