創業者・松下幸之助氏の声や思考、AIで再現…視聴した創業家の一人「こわいくらい似ている」
パナソニックホールディングス(HD)とPHP研究所は27日、松下電器産業(現パナソニックHD)の創業者・松下幸之助氏(1894~1989年)の声や思考を精巧に再現したAI(人工知能)を開発したと発表した。
幸之助氏の経営理念を継承するのが狙いで、質問を投げかけると、70歳代の顔や声を再現したというAIが答える。PHP研究所が保有する発言記録など約3400万文字のテキストや音声データを学習させたほか、研究者らの意見も取り入れ、幸之助氏らしい返答や本人そっくりの音声を作り上げた。
27日、東京都内で開催された生誕130周年記念シンポジウムで再現AIとのやりとりが披露された。司会者がAIに今の気持ちを尋ねると、「130歳という節目を迎えた今、改めて『人間道』を考え、よりよい未来を築くために、皆さんとともに歩んでいきたいと思うんであります」などと回答した。
再現AIは今後、幸之助氏に関する研究や、パナソニックHDの従業員向けの研修などで活用する。 視聴した創業家の一人は「こわいくらい似ている」と話していたという。