「産後の回復が早い」無痛分娩を選択肢に 進む取り組み
リスクや費用負担あるも…増える無痛分娩
一方で、一般的な手術の麻酔と同様に、リスクもゼロではありません。 麻酔薬によるかゆみや熱がでることや、重いケースでは足のしびれなどが生じることもごくまれにあるといいます。 また、費用は通常の出産に比べて10万円から15万円程度が上乗せになります。 それでも、1人目を通常分娩で出産した人が、2人目は無痛分娩を希望するケースが少なくないといいます。 産婦人科 田中智子医師「1人目の時がすごく痛くて、トラウマ状態になっている方もいて、そういう方は是非、無痛分娩でやりたいのもありますし、2人目の育児をしながら1人目も今後見ていくとなると、体力温存したいという方もいっぱいいて」 日本産婦人科医会の全国調査では出産全体の数が減る中、無痛分娩はこの5年で倍近くとなりました。
実施率 富山では5%台
一方、都道府県別では、東京は30%に迫っていますが、富山は5%台と大きな差があります。 麻酔科医が比較的少ないとされる地域では、無痛分娩の実施率が低くなっている傾向があります。 県内では19ある産科施設のうち無痛分娩を実施しているのは、6施設です。 さらに、無痛分娩に対するネガティブなイメージの影響も。 助産師 武田ひとみ副師長「頑張って産むという文化が日本は根強いところが特に地方だとあると思うので、(無痛分娩を始めた当初は)隠して産みに来る方、本当に多かったんですけど」 こうした中、富山市民病院では無痛分娩という選択肢を設けることで、妊娠した女性に出産やその後の子育てに積極的に向き合ってほしいと考えています。 看護師 武田ひとみ副師長「痛みにとらわれてしまったり、2人目が産めないとか、出産体験がその後の育児に反映されますので、痛みを味わうことが赤ちゃんを受け入れる材料では決してないので」 優美さん「人によってどういうふうに産みたいとか意向が違うと思いますし、それぞれの家族の状況でこういうふうに産みたいっていうのも違うと思うんですけど、いろんな選択肢があればいいかなと思います」