立憲民主党代表選で「期待していいかも」と思える候補は誰? 水面下では自民党ばりのドロドロの権力闘争が!
例えば、野田さんは野党勢力の最大化を目指すべきという立場ですが、枝野さんは全国一律でなく、地域の事情に応じて連携の可能性を探るという立場。泉さんは現状では維新、共産党との連携は難しく、国民民主党となら可能だが、あくまでも立憲単独での政権交代が基本というものです。 吉田さんは自民と一対一の構図をつくるため、あらゆる野党との連携が必要というもので、その物言いからは共産党との協力もいとわない意思を感じます」(前出・立憲関係者) 原発への対応もさまざまだ。党綱領に「原発ゼロ」を掲げているが、野田氏はデジタル需要の増大を理由に、状況によっては原発再稼働を認める考え。泉代表も原発が必要な現状を踏まえ、再稼働には前向きな姿勢を表明している。 これに対して、枝野氏は再稼働を一切認めないという立場には立たないものの、「原発ゼロ」の綱領は維持しつつ、原発に依存しない社会構築を急ぐとする。野田、泉両氏よりは原発へのまなざしは厳しいというべきか。 そして、それよりもさらに脱原発色の強いのが吉田候補だ。一日でも早く原発ゼロの日本を目指すと断言している。4候補の政策を前に、前出の鈴木氏が言う。 「各候補の政策チェックも大事ですが、自公にとって最も手ごわく、戦うのが嫌な野党第1党党首は誰かという視点から立憲代表選を見るのもいいかと思います。目前に迫った総選挙で与野党が政権交代をかけて激突することが予想されるわけですから。そう考えれば、自民総裁選に埋もれがちな立憲代表選も興味深くなるはずです」 その意味では現実路線+百戦錬磨な野田氏が期待値で一歩リード......といったところだろうか? 立憲代表は9月23日に開催される臨時党大会で選出される。 写真/共同通信社