体重を増やさないため、夜は炭水化物を控えるべき? でも食べたい! そんな時の解決法を栄養学専門医がレクチャー。
夕飯のパン、パスタや米を抜くことが本当に体重を増やさないための最も良い方法なのか?栄養学専門医が答えてくれた。 砂糖を断つと、身体にどんな変化が? 炭水化物は満腹感を与え、エネルギー源となってくれるが、体重増加を避けたいなら夕暮れ後には控えるべきだと言われている。とはいえ、ふたつの問題がある。まず、仕事帰りにはサッと作れるパスタがいちばんだ。そして、パンがなければ確かにサラダは軽くはなるが、物足りなくもなる。はたして夕飯に炭水化物はあり?なし?
満腹感には不可欠
まずはリマインドから。パン、穀物(米、麦、大麦、オーツ麦、ライ麦など)そして豆類(レンズ豆、そら豆、ひよこ豆、金時豆など)は全て炭水化物の類だ。これらの食品は複合糖類を含み、体内にゆっくりと吸収され、身体が必要とするエネルギーをもたらす。夜の間にそのエネルギーが消費されなければ脂肪に変身する。「確かにたくさん食べれば体内に溜め込まれますが、完全にカットしてしまうのはあまり良いこととは言えません」と栄養学専門医のコリーヌ・シシュ=ポルティッシュは助言する。彼女によれば、炭水化物がもたらす満腹感はダイエットの場合でも大事な要素だそうだ。 「炭水化物は毎食必要です。夜にあまり動かない人であれば、全粒粉のパンを2枚食べることをおすすめしています。さもないと、しっかりと食べた気がしないため、食後にチーズやデザートにムース・オ・ショコラなどに手が伸びてしまうことに」とコリーヌ医師は説明する。米やパスタのワンプレートは気を付けよう。「パスタが問題、というよりは、食べる量と、何と一緒に食べるか、です」
運動量に合わせる
コリーヌ医師によれば、運動をしないのであれば、夜にお腹が空きすぎないようにお昼に炭水化物をしっかりと取ることが大事だ。「お昼ご飯を野菜サラダだけで済ませてしまうと、夜になってからブロッコリーよりもパンやリゾットを食べたくなってしまうのは当然のことです」と彼女は忠告する。 仕事後に運動をする人にとって炭水化物は不可欠だ。身体が消費したエネルギーを補充しておく必要があるからだ。「その場合は、パスタや玄米を大さじ4~5杯ほど食べるといいでしょう」とコリーヌ医師はアドバイス。
未精製の炭水化物を優先
運動をするか否かに関わらず、どの食事でもできるだけ未精製の炭水化物を選びたい。GI値(食後の血糖値の上昇度を示す指標)が低いからだ。GI値が低いほど、消化に時間がかかり、血糖値はゆっくりと上がる。結果として、より長く満腹感が続き、間食も減ることになる。 最後に、夜間に避けたい食べ物として、コリーヌ医師はじゃがいもと白米を挙げる。「たとえばお寿司の酢飯はGIがとても高いのです」と彼女は指摘する。それよりはレンズ豆やそら豆など乾物を活用し、これらもたくさん食べすぎないようにほかの野菜と混ぜて食べよう。 translation: Hana Okazaki, Hide Okazaki
text: Sevin Rey (madame.lefigaro.fr)