＜楽天秋季練習＞秋季練習に参加、キャッチボールをする田中将（撮影・篠原岳夫）

　日本シリーズを残すのみとなった今年のプロ野球。そんな中、楽天・田中将大投手（35）が来季の完全復活を誓った。 　プロ18年目の今季は日米通算200勝まで残り3勝で迎えたが、コンディションが整わず、1軍登板は5回4失点で負け投手となった9月28日のオリックス戦のみ。自身初のシーズン未勝利に終わり「苦しい一年でした」と切り出すと「結果もそうですけど、何とかファームでコンディションを上げられるようにと思ってやってきた中で、満足に投げられない時期が続いた。その辛さがありました」と苦しい胸の内を明かした。チームも3年連続の4位。「今季はチームのために何もできず、本当に悔しかったが、いろいろな発見もあった。“無駄じゃない一年だった”と言えるようにしないといけない」と来季への強い思いをにじませた。 　これまでオフは一定期間の完全休養をとっていたが、今季は2軍戦も含めて実戦で計25回2/3しか投げられておらず「せっかくここまで（状態を）上げてこられた。特に休める必要もない。ある程度の強度でしっかり投げながら過ごしていきたい」と今オフの「無休」を宣言。歩みを進めている。 　来月1日で36歳。「最強世代」とも呼ばれた88年生まれの同学年では増田（西武）、梶谷（巨人）が今季限りでユニホームを脱いだ。一方で近年、成績を落としていた1学年下の菅野（巨人）は15勝で最多勝を獲得し、見事に復活を果たしている。「こういう状況でも変わらず応援してくださっている方々、一番近くで支えてくれている家族、子供たちにもいい姿を見せたい」と完全復活への思いを口にした田中将。多くの野球ファンが復活を待ちわびている。（記者コラム・花里　雄太）