SNSでの映え疲れ?「ハイアングル撮影」が流行るワケ 「盛り」と「無加工」に二極化するSNSの最新見せ方
■「Y2K」「Y3K」のいいところ取りの写真 エレベーター風の室内は前面鏡張りで、画質の粗い監視カメラで上から撮られているかのような写真を撮ることができます。通常サイズは500円、大きめサイズは600円で、写真だけではなく撮っている間の動画もQRコードを読み込んで簡単に入手できるようになっています。 エレベーターが全面銀色でメタリック感があることから、3000年代の近未来的な世界観をイメージした「Y3K」のトレンドも感じつつ、画質の粗い写真であることから、2000年前後の平成カジュアルファッション「Y2K」のトレンドもあるといういいところ取りの写真が撮れるのが、このエレベーター風プリクラとなっているのです。
また、「上から階段フォト」や「天井カメラ」という、高い位置からのアングルから撮影した動画もTikTokやInstagramのリールなどで流行しています。「上から階段フォト」は、音源に載せて一般人がジャケット写真のような写真を撮る動画です。 その多くは上からの画角で階段に並んでいるサングラス姿の人たちを撮影し、その写真をモノクロにして動画投稿するのです。これは海外のアーティストのようなジャケット写真を撮って、イケイケ感を演出することを楽しんでいるようです。「天井カメラ」はただ単に頭上にカメラを設置して、仲間たちと楽しくにぎやかにワチャワチャしている様子を撮るものです。
そのコミュニティ特有のノリや大人数での仲の良さをアピールして、「自分もこんな友人が欲しい」「憧れられたい」と人に思われたいことから、流行しているようです。 ■見せ方は「無加工派」と「加工派」に二極化 その一方で、中国のSNSでは“盛り盛り”の加工ブームが到来しています。これまでご説明したように、日本のSNSでは無加工・ハイアングルの流行傾向がありますが、まだまだ「映えさせたい」と加工肯定派も根強いのが現状です。肌感覚では、Z世代の無加工派と加工派は半々といったところでしょうか。