TEAM SHACHI、7年ぶり3回目「鯱詣」で実現した集大成的かつ未来に繋がるワンマン
TEAM SHACHIの2025年初ライブとなるワンマンライブ「決戦の鯱詣2025 ~ポジティブ・エキサイティング・ソウル・ライブ~」が1月4日(土)、東京のTOKYO DOME CITY HALLで開催された。改名前の“チームしゃちほこ”時代以来、7年ぶり3回目となる「鯱詣」。「初詣」ならぬ「鯱詣」ということで、これまではその名の通り、新年の幕開けに相応しいポジティブオーラ全開のおめでたいライブといった印象だったが、今回はさらにタイトルに「決戦の」が付けられたほか、サブタイトルにはTEAM SHACHIのキャッチコピーの一部「ポジティブ・エキサイティング・ソウル」という文言も。まさに、今回の「鯱詣」にかける思い、そして、2025年を勝負の年と捉えたメンバーの気合いと熱量が伝わってくるようなタイトルとなっていた。 【画像】TEAM SHACHI、2025年初ライブ(全12枚) しかも、今回の「鯱詣」の開催を発表したのは、昨年2月のライブハウスツアーのファイナル公演。約10カ月も前に翌年のワンマンライブ開催を発表していたのだ。TEAM SHACHIが2024年に行ったワンマンライブは36本。フェスやイベントも含めるとライブ本数は130本を超えていた。2024年はこの「鯱詣」に向けて1年間駆け抜けてきたと言ってもいいだろう。今回は、そんなTEAM SHACHIの現時点での集大成的ワンマンライブとなった『決戦の鯱詣2025 ~ポジティブ・エキサイティング・ソウル・ライブ~』の模様のオフィシャルレポートを掲載する。 まずはオープニング。新年のライブの幕開けを告げるのに相応しい「春の海」をサンプリングした「鯱詣」オリジナルOVERTURE~春の海~が流れる中、ステージ後ろの鳥居の中のビジョンには、「1月1日、一富士」、「1月2日、二鷹」、「1月3日、三茄子」というメッセージが順番に映し出されていく。そして、ライブ当日である「1月4日、四鯱」という何ともTEAM SHACHIらしい遊び心のあるメッセージが映し出されると、会場のタフ民(ファンの呼称)から大きな歓声が上がり、メンバーがステージ後方の山台に登場。坂本遥奈の歌い出しからお祭りソング「まつりびと~カキツバタ~」でライブはスタートした。ビジョンに新年らしく富士山や日の出のイラストが映し出され、ステージに金の紙吹雪が舞い散る中、「主役の登場だ 君がど真ん中!」という最後の歌詞が鳴り響く。そして、4人が階段を降りてくると「東海コンプライアンス」と「アサガオ」というタフ民のコールと共に作り上げる人気曲が続く。特に、「アサガオ」のサビでの花が咲いたかのようなタフ民の4色のペンライトの振りは何度見ても圧巻。アリーナ席ではなくバルコニー席でこそ、その美しさが味わえる光景だ。さらにミラーボールが回る中、チームしゃちほこ時代の「It’s New 世界」へと続く。後半の歌詞「サヨナラ去年の私」、「振り返ることはしない 自分信じ進むだけ」は、新年のこのタイミングで聴くとより心に響いたのではないだろうか。「Wow Wow…」の部分ではシンガロングも生まれ、最初のブロックから多幸感溢れる展開となった。 最初のMCパートでは、新年の挨拶と他己紹介後、メンバーが羽織っていた衣装が2018年に行われた前回の「鯱詣」の振袖衣装だったことが告げられる。ちょうど秋本帆華、咲良菜緒、大黒柚姫の3人が20歳を迎えた時の「鯱詣」の衣装を使用したとのこと。その時以来の「鯱詣」の開催、そして、その時と同じ衣装で今回の「鯱詣」にも臨んでいると思うと、とても感慨深い。 次のブロックは、タオル曲でもある自己紹介ソングの「Hello,TEAM SHACHI」からスタート。客席でタオルが回される中、1人ずつセンターステージでパフォーマンスしていく。4人目の坂本の紹介パートでは「もう可愛すぎて ギューってしたすぎ!!」という歌詞に合わせて、メンバー全員がセンターステージに集まってギューっとくっつくシーンも。そんな4人のわちゃわちゃ感が見られてほっこりしたところで、そのままセンターステージで最新曲「友達万博」と「OEOEO」というコール&レスポンスが映える楽曲が2曲続く。タフ民との一体感が高まったところで「Kissy-麺」へ。ここでは、ステージに上から吊るされた巨大なきしめんが登場。曲の後半、メンバーがきしめんを引き抜き、マフラーのように首に巻いてパフォーマンスするなどTEAM SHACHIらしい遊び心満載の演出が飛び出すと、きしめんから炒飯へ…。ステージ上手からパンダが登場して丁寧にお辞儀をした後、満を持して銅鑼を鳴らすと流れてきたのは「のんあるすいけん feat.炒飯」。昨年、一気にライブ定番曲となった今のTEAM SHACHIのライブには欠かせない1曲だ。後半からは、ステージ後方のスパークラ―(花火)の演出も加わり、秋本が炒飯鍋を振るおなじみのシーンを盛り上げる。 一度暗転後、レーザーに照らされる中、緊迫感のあるノイジーなインストのBGMが流れ出すと会場の雰囲気は一変し、「HORIZON」から次のブロックへと突入。衣装チェンジしたメンバーが1人ずつ歌いながら登場し、クールなパフォーマンスでタフ民を圧倒すると、次の曲「舞頂破」では、バキバキのレーザーや花火にも煽られながら、タフ民もヘドバンやコールでメンバーのパフォーマンスに応えていく。この曲では特にサビの4人のハイトーンボーカルに引っ張られて、タフ民のボルテージがどんどん高まっていくのが感じられた。そして、アシッドハウスを軸にした6分越えのダンスナンバー「いいくらし」、歌い出しの「すくびどぅんどぅん すくびどぅんどぅんどぅびどぅば」というスキャットから一気に曲の世界観へと引き込む「こだま」へと続く。さらに、メインステージに戻ると、坂本のラップとドラマチックな展開が印象的な「We are...」を披露し、中盤ブロックは終了。「HORIZON」から始まったこのブロックでは、TEAM SHACHIの楽曲の振れ幅や楽曲の魅力を再認識したタフ民も多かったことだろう。改めて、ラップやセリフ、ハイトーン、早口、さらには、予測し難い曲の構成や展開など、TEAM SHACHIの楽曲はバラエティに富んでいるがゆえに、難しい楽曲が多いことも実感。しかしながら、それらの楽曲を立て続けに踊りながら歌う4人の姿、そして、イントロが流れるとすぐに曲に順応してコールしていくタフ民の対応力には感動を覚えた。また、ここまでのブロックで共通して言えることは、新旧の人気曲やライブ定番曲が並ぶセットリストの中に盛り込まれたチームしゃちほこ時代の楽曲が、とても良いアクセントとなって会場を盛り上げていたことだ。イントロが流れてきただけで歓声が上がった曲が多かったこともとても印象的だった。