TEAM SHACHI、7年ぶり3回目「鯱詣」で実現した集大成的かつ未来に繋がるワンマン
ライブは後半戦へ
そして、ここからライブは後半戦へ。 ライブの始まりを告げるおなじみの「OVERTURE~ORCA~」が流れ出すとLEDにはモノクロの映像で過去のライブ映像とクロスしながら、巨大な書道パフォーマンスに挑戦する4人の姿が映し出されていく。 そして、4人による縦書きの「決戦の鯱詣2025」と「ポジティブ・エキサイティング・ソウル・ライブ」という2つの書がステージの両サイドに掲げられ、ライブ前半でのピークやハイライトをさらに更新するような熱いブロックへと突入していくことに。 これまでTEAM SHACHIの多くの楽曲を手がけてきた浅野尚志の曲だけをフィーチャーした「浅野曲メドレー」という新たなチャレンジが始まった。メンバーカラーの新衣装で4人が登場すると、多くの女性ファンからも「かわいい!」との声が上がる。最初に披露したのは「恋人はスナイパー」。そして、前半は「トリプルセブン」、「ザ・スターダストボウリング」、「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」、「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」をメドレーで披露していく。コールで盛り上がるライブ曲やポップで明るめの曲が並ぶ中、前半の最後の1曲、4人のアカペラで始まりセンターステージのスタンドマイクで歌った「ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ」は、特にエモーショナルなパフォーマンスとなった。 続いて、ピアノの音色が鳴り響くとバラード曲「Sweet Memories」で「浅野曲メドレー」後半戦がスタート。銀の紙吹雪が舞う中、ふわふわの新衣装を纏った4人が階段に座り、寄り添い合って丁寧に歌い繋いでいく姿はタフ民にとって尊く感じられたことだろう。そこから、「解凍ガール」、秋本の「まだまだエンジョイしていくよー!」との煽りから始まった「エンジョイ人生」、「愛のニルバーナ」、メインステージとセンターステージを繋ぐ花道に敷かれたレッドカーペットの上を歩きながら歌った「そこそこプレミアム」と、「浅野曲メドレー」後半戦も見所と聴き所満載な楽曲が続いていく。さらに、ライブの超鉄板曲「抱きしめてアンセム」、タフ民と共にジャンプしながら一体感を生み出す「JUMP MAN」で一気に畳みかけるとメドレーは終了。メドレーとは言え、フル尺で歌った楽曲も多く、実に12曲ノンストップという圧巻のメドレーとなった。 TEAM SHACHIの歴史を共に歩んできた、物語を共に紡いできた盟友・浅野尚志の楽曲を一気に詰め込んだこのブロックは、今まで応援してきたタフ民にとっても、今回初めて駆け付けた方にとっても、忘れられない特別なセットリストとなったに違いない。客席には浅野も駆けつけており、メンバーから感想を求められると、浅野自身も感極まった様子だったのがとても印象的だった。大黒は「デビュー当時から、浅野曲に育てられました」と語り、秋本は「ライブで盛り上がれる浅野曲が大好きです」と13年共に戦ってきた浅野に対して、感謝や賛辞の言葉を送っていたが、タフ民も同じ思いだったことだろう。 そして、「鯱詣」もクライマックスへ。咲良が「メドレーで盛り上がったばかりですけど、山はここから! 最後まで突っ走っていきましょう!」と煽るとラストブロックへと突入。まずは、全力疾走するような振りが印象的なロックナンバー「FANTASTIC MIRAI」からスタート。実際に、イントロ中にメインステージからセンターステージへと走っていき、熱いパフォーマンスが始まった。コールやヘドバンでタフ民との一体感が生まれる中、ラストの秋本のシャウトが響き渡ると、さらに「雨天決行」、「DREAMER」へと続く。「雨天決行」で坂本が見せた涙にグッときたタフ民も多かったのではないだろうか。そして、花火を背に「DREAMER」のサビを歌う4人の姿は、メラメラと闘志を燃やすメンバーの今の思いを表しているかのようにも見えた。最後の1曲はTEAM SHACHIにとって、多くのタフ民にとって絶対的アンセムとも言うべき「START」。咲良が「みんなの声を聞かせてください!」と言って歌い出すと、ビジョンには歌詞が映し出されていく。タフ民のヴォイ!ヴォイ!というコールとヘドバン、咲良の落ちサビからのクラップで、この日の一体感と高揚感の最高を更新。まさに、TEAM SHACHIとタフ民の新たなスタートを感じさせるような、全員の気持ちをひとつにするパフォーマンスでライブ本編は幕を閉じた。特に、最後のブロック4曲の歌詞には、今のTEAM SHACHIの決意表明のような思いが詰まっているようにも感じられた。そして、この先もそんな4人にずっと付いていくというタフ民の意思表示も同時に感じられたようなブロックだったのではないだろうか。ステージを去る前に、秋本が語ったように笑顔と熱気に包まれた幸せな空間がそこには広がっていた。