TEAM SHACHI、7年ぶり3回目「鯱詣」で実現した集大成的かつ未来に繋がるワンマン
今できる一番シャチらしいライブができたと思う
ここまで本編だけで実に30曲。メンバーもタフ民も最後の「START」に残っていた気力と体力のすべてを出し切ったようなパフォーマンスとなったのだが、1人のタフ民がシャチコール(アンコール)の口火を切ると、すぐさま全力のシャチコールが沸き起こる。すると、アンコールではメンバーがバルコニー席から登場するというサプライズ演出が。撮影OKとなったアンコール1曲目の「縁爛」を歌いながら、メンバーはバルコニー席からアリーナ席へと練り歩き、タフ民にお餅とお菓子(しるこサンド)を配っていく。そして、4人がメインステージに戻ると、秋本からタフ民への感謝の思いが伝えられる。「誰もが人生の中で一度や二度、ここぞ!という場面があると思うんです。私達シャチにとっては、その場面は今回の鯱詣でした」と「決戦の鯱詣」にかける思いが語られると、秋本が作詞を手がけた「光」を披露。ミラーボールの下で、スポットライトを浴びて歌う4人の姿と歌っている時の表情が次々とビジョンに映し出され、多幸感溢れるフィナーレを迎えたかと思いきや……。 坂本が「シャチはそんなもんじゃないから。まだまだ声出していけるのかー?」と最後にもう一度タフ民を煽り、「乙女受験戦争」へ。この曲もTEAM SHACHIのここぞ!というライブには外せない1曲だ。ペンライトが大きく揺れる中、4人が敬礼して曲が終わると、大黒が「次がラストの曲だよ! シャチとの楽しい思い出作れるよね。みんなの底力を見せて! 沸き曲ー!」と声を張り上げて、最後の曲「沸き曲」へ。今ではワンマン以外のフェスやイベントでも、TEAM SHACHIのライブには絶対に欠かせない鉄板曲だ。曲の中盤、咲良による某クイズ番組を模した3択クイズのパートでは「TEAM SHACHIのメンバーの中で、お正月にお餅を5個以上食べたメンバーは何人でしょうか?」という問題を出題するというアレンジで遊び心を見せると(答えは4人全員)、最後の「WA WA WAI WA WA WAI WA WA WAI-WAI」のコールでは、この日最大の盛り上がりを見せて、最後にまた会場の一体感を更新して、『決戦の鯱詣2025 ~ポジティブ・エキサイティング・ソウル・ライブ~』は大団円を迎えた。 最後の挨拶で、坂本は「福袋みたいなライブを届けることができて幸せ。2025年の幕開けにぴったりなシャチらしいライブになった」と語り、咲良が「これまでのライブのベストを更新したと思う」と語ると、大黒は「私にとってシャチは衣食住よりも大事。2025年は(タフ民に)より重い愛をあげるし、求めるからね」と言って笑いを誘う。そして、秋本が最後に「ライブに正解や不正解はないのかもしれないけど、今できる一番シャチらしいライブができたと思う。何度も何度もまた思い出すような1日になったと思う。そんな1日を一緒に作ってくれてありがとう」という感謝の言葉で締め括った。 今回の『決戦の鯱詣 2025』は、前進グループからの改名などグループとして変化しながら今のTEAM SHACHIへと辿り着いた4人だからこそ実現できた集大成的なワンマンライブだったと言ってもいいだろう。過去と現在が見事に融合したセットリスト。さらに、その先の未来をも感じさせるようなパフォーマンスや演出。バラエティ豊かな楽曲ももちろん魅力だが、癖が強く難しいような楽曲も歌いこなし、13年歌い継いできた4人の個性もTEAM SHACHIの最大の魅力である。 改めて、今回の「鯱詣」は日本武道館を目指すTEAM SHACHIにとって、重要な意味と意義が込められたワンマンライブであることが随所に感じられたが、もちろんメンバーの覚悟や気合いが突っ走るばかりではなく、新年をお祝いするようなハッピーオーラ全開のシーンやメンバーのわちゃわちゃしたシーンもたくさん見られ、シンプルにTEAM SHACHIのライブは楽しい!ということが感じられるライブに。タフ民を楽しませながらも、終始メンバー自身がとことん楽しんでいた姿もとても印象的だった。2025年はまだ始まったばかり。新年一発目のライブを終えて、ここからまた走り出すTEAM SHACHIの4人の姿をこれからも見守り、応援し続けていってほしい。 【決戦の鯱詣2025セットリスト】 <本編> 0. OVERTURE~春の海~ 1. まつりびと~カキツバタ~ 2. 東海コンプライアンス 3. アサガオ 4. It’s New 世界 MC 5. Hello,TEAM SHACHI 6. 友達万博 7. OEOEO 8. Kiss-麺 9. のんあるすいけん feat.炒飯 10. HORIZON 11. 舞頂破 12. いいくらし 13. こだま 14. We are… SE OVERTURE~ORCA~ 15. 恋人はスナイパー 16. トリプルセブン 17. ザ・スターダストボウリング 18. ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY PAWER BALL 19. ちぐはぐ・ランナーズ・ハイ 20. Sweet Memories 21. 解凍ガール 22. エンジョイ人生 23. 愛のニルバーナ 24. そこそこプレミアム 25. 抱きしめてアンセム 26. JUMP MAN MC 27. FANTASTIC MIRAI 28. 雨天決行 29. DREAMER 30. START <アンコール> EN1. 縁爛 MC EN2. 光 MC EN3. 乙女受験戦争 EN4. 沸き曲
Rolling Stone Japan 編集部