「過去10年で最悪の成績」 バレンシアが1分4敗で最下位低迷…昨季からラ・リーガ12試合未勝利
ルベン・バラハ体制3年目のバレンシアが、クラブの過去10年における“最悪の成績”に匹敵しているようだ。16日付で、スペイン紙『マルカ』が報じている。 ラ・リーガ第5節終了時点で、バレンシアが最下位に沈んでいる。昨年2月にジェンナーロ・ガットゥーゾ前監督の後任として就任したルベン・バラハ監督は、後に現役時代に着用していた8番を背負うことになるMFハビ・ゲラらカンテラーノを見出し、37年ぶりのセグンダ降格の危機を2ポイント差で回避。すると翌2023-24シーズンは、終盤戦まで欧州大会出場権争いに絡むなど、レジェンド監督ゆえのカリスマ性で、同リーグ“最年少チーム”をトップハーフフィニッシュにまで導いていた。 名門復活の揺籃となった2年目を終え、新シーズンは6年ぶりとなる欧州舞台への返り咲きにも期待が持てるはずだったが、バレンシアの問題はいつだってピッチ内ではなく、ピッチ外に山積する。悪名高きオーナーとして知られるピーター・リム氏が、クラブに対する投資に魅力を失いつつあるようで、今夏の移籍市場でも現場から補強に関する不満が爆発。他クラブへの移籍が噂されたGKギオルギ・ママルダシュヴィリ(リヴァプールからのローン)やMFハビ・ゲラら主力選手の残留には成功したものの、バラハ監督が「お望みなら3日以内で全てを破壊してやるぞ。私の本望ではないがな」と怒気を含めた他、FWウーゴ・ドゥロも「誰か、僕たちを助けてくれ…」と吐露する始末だ。 また、今月頭には新戦力として加入したFWラファ・ミルが性加害疑惑で一時逮捕されるなど、新たな問題を抱えることに。負傷離脱中の左SBホセ・ルイス・ガヤに代わって、ここまでゲームキャプテンを務めるMFペペルが「たとえ彼一人の問題であっても、すべてにおいて影響を及ぼすだろう」と口にしていたように、15日に行われたラ・リーガ第5節アトレティコ・マドリード戦では0-3の完敗を喫している。 今節の黒星で1分4敗と大きく負けが込み、さらに今年4月20日のベティス戦(昨シーズン第32節)から続いている未勝利記録は『12』にまで伸びた。スペイン紙『マルカ』によると、これはクラブの過去10年における“最悪の成績”に匹敵するとのこと。前回は2015-16シーズン(ラ・リーガ第12節ラス・パルマス戦から第23節ベティス戦)で、補強を巡ってフロントと対立したヌーノ・エスピーリト・サント氏が2試合、暫定的に指揮したボロ氏が1試合、リム氏の独断で抜擢されたガリー・ネヴィル氏が9試合と3人がチームを率いた混迷の時期だった。 そんなバレンシアの次戦は21日、クラブ史上初のチャンピオンズリーグに出場するジローナとの対戦に。一刻も早くシーズン初勝利を挙げ、悪い流れを断ち切りたいところだ。
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