墨田区で「高校生ごみ拾い全国大会」 地域のポイ捨てごみ423キロを拾集
「高校生、ごみ拾い日本一」を競うイベント「スポGOMI甲子園2024・全国大会」が12月1日、墨田区にある千葉大学 墨田サテライトキャンパス(墨田区文花1)と周辺地域を会場に行われた。主催は日本財団「海と日本プロジェクト」。(すみだ経済新聞) 【写真】「スポGOMI甲子園2024」の様子 2019年にスタートした今年で6回目の開催となる同大会。スカイツリー完成を契機にごみ問題に取り組む墨田区と連携する形で行われている。大会を通してこれまで拾い集めたごみの総重量は12トンに上るなど、海洋ごみ問題を「自分ごと」として捉え、行動を促す場として注目されている。日本中の高校生が競い合う中で、SDGsや環境保護について学び、次世代のアクションリーダーを育成することを目的としており、「楽しく取り組むごみ拾い」を通じて、高校生たちが社会的課題に向き合う重要なきっかけの場となっている。 ルールは高校生が3人1組のチームを結成し、制限時間60分で指定エリアのごみを拾い、その質と量をポイントで競う。今年は予選に831チームが参加。予選大会での活躍をきっかけに地元の環境アドバイザーに任命された長崎県代表チームなど、全国40都道府県の予選を勝ち抜いた41チーム(鹿児島県代表チームは同ポイントで2チーム出場)が出場した。 この日は開会式の後、全チームが一斉に周辺地域に散らばり、ゴミ拾いに取り組んだ。岐阜高校野球部チームは、北十間川や押上駅周辺のポイ捨てタバコやごみを拾い集める姿が見られた。1時間後、再び千葉大に集まった参加チームが拾い集めたごみを分別して、重量を測定した。 表彰式に先立ち、参加チームが拾い集めた総重量は423.49キロと発表があり、続いてごみ拾い用に創意工夫したオリジナルの袋や容器などを開発した、長崎県、兵庫県、福井県の3チームが紹介された。 表彰式ではまず、40位のチーム贈呈される「富士工業賞」を発表。ブービー賞は北海道代表の「ゴミ取リオ」(札幌大谷高校)チームが受賞した。 7位チームに贈られるセブン-イレブン賞は、長崎県代表「Beautifulers」(長崎県立佐世保工業高校)チームが受賞。同チームはオリジナルグッズ賞もダブル受賞するなど、地域の特色を活かした活動が高く評価された。 続いて3位には香川県代表「高松中央高校吹奏楽部 うどんおいし~な」チームが、2位は兵庫県代表「燃えるゴミ」(須磨学園高校)チームが入賞。それぞれ独自の取り組みを活かし、上位を勝ち取った。 優勝は埼玉県代表「クリーンLV2」(埼玉県立川口工業高校)チーム。収集ごみ重量26.89kg、獲得ポイント4542で1位に輝いた。優勝チームインタビューでは「昨年3位の悔しさを晴らせた。日々の練習と研究の成果を形にできた。この大会がきっかけになって高校生や大人の環境意識が高まることで、ポイ捨て減少につながれば」と締め括った。
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