子育てにイライラ「叱らずに」済むテクニック 石田勝紀×天野ひかり「子育て」対談ー後編ー
実はイライラの原因は「ゲームをやめさせて、本当はこれをやらせたい、でもやってくれない」という親の不満にあるかもしれません。そうではなく、本当にこの子にとって正解かな、という視点で見られたらいいと思うんです。 むしろ子どもがゲームに夢中なら、ゲームを通して子どもの才能を見つけられるかもしれません。 一緒にゲームを見て、子どもの工夫する力や集中力、努力する姿を褒めてあげる。そうすると子どもも本当にやりたいことが見えてくる。親が歩み寄ることで、子どもも本音を話してくれるようになるんです。
石田:ゲームやYouTubeに関するご相談は本当に多いですね。 でも、全部のゲームやYouTubeが悪いわけではないので、決めつけるのではなく、上手に付き合っていく必要がありますね。 時代によって子どもの遊びは変わるもの。大切なのは、子どもとしっかり向き合うことですね。 天野:そうですね。今の子どもたちがゲーム世代として親になったとき、どうなるんでしょうか。きっと同じように悩むのでしょうね。 ■親が変われば子どもも変わる
石田:自己肯定感を育むためには、家庭での取り組みはとても大切ですが、本当は子どもたちの滞在時間が長い学校でそれができるといいですよね。天野さんはどう思われますか? 天野:自己肯定感を阻む言葉の代表に、「何々しなさい」という指示の言葉と、「何々しないで」という禁止の言葉があると思っています。この2つは子どもの思考力を停止させる言葉なんです。 そうではなくて、子どもが自分で考えられるように問いを立てていく、そういう教育に変わらないといけない時代に入っていると勉強しているお母さん・お父さんは感じていると思います。
一部の気概のある先生たちは改革に取り組んでいますが、その歩みは遅いのかなと思います。一部の先生だけの努力では変わらないですよね。 石田:そうなんですよね。私も塾をやっていて、その子どもたちは変わりましたが、日本全国にはまだまだ困っている子がいるはずです。 学校経営にも携わり改革をしましたが、そこの学校は良くなったものの、他にもまだいっぱいあるはずだと。 結局、学校が変わるのはすぐには無理だと結論づけました。そこで着目したのが家庭。子どもと接している時間が長いのはママさんですからね。もちろんパパさんの場合もあります。