【フェアリーS展望】素質豊かな牝馬がずらり デビュー15年目で重賞初Vを狙うジョッキーにも注目
[GⅢフェアリーステークス=2025年1月12日(日曜)中山競馬場、芝外1600メートル(3歳牝)] 変則3日間競馬の2日目、日曜に中山メインで行われるのが3歳牝馬のGⅢフェアリーS。過去10年の勝ち馬を見ると、ファインルージュやプリモシーン、ライラックがのちにGⅠで2着と好走している。また、敗れた馬の中にも2冠牝馬スターズオンアース(2022年2着)やNHKマイルCを制したアエロリット(17年2着)がいるように、〝原石発掘〟の楽しみがあるレースだ。今年はフルゲート16頭のところ、26頭がエントリー。激戦となることが予想される。 出走の可否を心配する必要がないオープン馬は3頭。阪神JF7着のミーントゥビー(堀内)は直前で主戦・松岡が負傷で乗れなくなるアクシデントがあったものの、しんがり18番人気ながら0秒9差7着と奮闘した。完成度が高く、自在性に富む点は中山マイルで強みになる。 阪神JF10着のジャルディニエ(奥村豊)は、2勝目を挙げたのが中山マイル戦のアスター賞だった。実績あるコースなら巻き返しがあっていいだろう。 ニシノラヴァンダ(奥平)は函館2歳S2着以来の実戦。1200メートルの2戦でともにハナを切っており、ここは休み明けに加えて2ハロンの距離延長をどう克服するかが問われる。 むしろ注目すべきは、底を見せていない1勝馬かもしれない。シホリーン(武井)はアルテミスS4着の実績がある。新馬戦で惜敗を喫したファンダムが先週のジュニアCを快勝。その比較からも牝馬限定GⅢなら好勝負が見込める。 レイユール(手塚)は新馬勝ち後の赤松賞で惜しくも2着。2戦とも、末脚は目を見張るものがあった。中山マイルの新馬戦では非凡な決め手を見せていただけに、うまく流れに乗れれば鞍上の嶋田が15年目で初の重賞Vというシーンもありそうだ。 ホウオウガイア(大竹)は新馬戦を制した後、ひと息入れて臨んだ百日草特別で2着と奮闘。まだ伸びしろを残しているが、素質の高さは明らかだ。鞍上に田辺を迎えて、どんなレースを見せるか。 デビュー2戦目の未勝利戦を鮮やかに差し切ったアイサンサン(佐々木)、余裕十分に新馬戦を逃げ切ったエリカエクスプレス(杉山晴)、経験豊富なミラーダカリエンテ(相沢)、京都金杯を制したキングが2週連続重賞Vに挑むパーリーラスター(池上)なども能力の高さは疑いない。流れに乗れれば上位進出が望める面々だ。
東スポ競馬編集部