地域に新しい風を―地域活性化に向けて都市部から移住の3人が着任
京都府福知山市へ5年ぶりに、地域おこし協力隊の隊員が着任した。高橋恭子さん(51)、飯室幸世さん(21)、岩尾美咲さん(26)の3人で、それぞれが市内3団体に入って活動し、住民とともに新たな視点で地域活性化に取り組む。 市はコロナ禍後の移住施策とし、都市部から地域へ移住する人を隊員として呼び込み、持続可能な地域づくりを進めようと、4月から5月まで募集。計6人の応募があり、選考して3人が決まった。 高橋さんは大阪市出身。10年ほど広島市内で、特産の広島菜などの農業に携わった経験があり、「ずっと自給自足の生活をしたいと思っていました」という。中六人部地域の中六人部地域づくり協議会で、「ファーマーズマルシェの運営」を主にして活動する。 飯室さんは横浜市出身で、京都芸術大学空間演出デザイン学科の4年生。2年前から友人のプロジェクトに参加し、旧川合小学校と関わってきた。「川遊びができたり、自然の中でのバーベキューなど、すごく良いところだと感じた」と話し、三和町川合地域のカワイリバースプロジェクトで、「廃校活用(旧川合小の利活用)」に携わる。 岩尾さんも横浜市出身。服の型紙を作るパタンナーとして仕事をしてきた。両親とも福知山市の出身で、幼少時から福知山の大自然に親しんできた。「毎年、正月などに祖父母の家で過ごすのが楽しみでした」と笑顔。大江町河守上地域のチームみすず発足準備委員会で、「地域活動の仲間づくり」に取り組む。 福知山市庁舎でこのほど着任セレモニーがあり、大橋一夫市長が「市と受け入れ団体、隊員のみなさんで新しい風を地域に起こせていけたらと思っています。ご活躍を心から願っています。一緒になってやっていきましょう」と激励した。 高橋さんは「受け入れ団体とコミュニケーションを密にして活動したい」、飯室さんは「地域の魅力を引き出せる環境づくりをめざしたい」、岩尾さんは「洋服や物づくりのスキルを生かし、よりよい地域づくりを進めたい」とそれぞれの抱負を述べた。 3人はすでに市内へ移住して活動に向けた準備を進めており、最長3年間、隊員として活動する。