ディカプリオ作品やバービーも。舞台美術へのこだわりがすごすぎるアカデミー賞作品3選
『バービー』
すべてが完璧でまるで夢のようなバービーランドで暮らしている、バービー(マーゴット・ロビー)とボーイフレンドのケン(ライアン・ゴズリング)。ある日突然、バービーの体に異変が起こり、その原因を探るために人間の世界へ行くことに。到着した場所はバービーランドとはまるで違う《現実》の世界。そこでバービーは驚きの《世界の秘密》を知ることになります。 2018年に単独監督デビュー作の『レディ・バード』で、女性で史上5人目の監督賞にノミネートを果たしたグレタ・ガーウィグが監督した『バービー』。世界各国で上映され話題となり、ワーナー・ブラザース映画史上No.1の興行収入となった今作は、美術賞のほか、作品賞、助演男優賞、助演女優賞、脚色賞、衣装デザイン賞、歌曲賞(2曲)などで7部門に8ノミネート。 映画『バービー』のバービーランドはCGではなくグレタ監督の想いの詰まった巨大セット。テーマカラーのピンクを基調とした華やかでハッピーな美術は、『プライドと偏見』や『アンナ・カレーニナ』なども手掛けたプロダクション・デザイナーのサラ・グリーンウッドによるもの。スタジオ内に立てられたバービーのドリームハウスは、20世紀半ば頃にアメリカを中心にデザインされたミッドセンチュリー・モダン建築にインスピレーションを受けて制作。主に床、柱、梁で構成されていて、壁がなく解放感があり、奥まで見渡すことができるところもバービーの世界を表現しているように感じます。
毎年注目のアカデミー賞作品。ストーリーはもちろん、美しい映像や舞台セットにも注目してみれば映画をより楽しめます。