目標は「2大会連続メダル」東京五輪銀の池田向希がパリへの切符獲得 世界記録まで15秒に迫る好タイム 日本選手権20キロ競歩
◇第107回日本陸上競技選手権大会・20キロ競歩 (18日、兵庫・神戸市) 男子20キロ競歩で21年の東京五輪銀メダリストの池田向希選手(旭化成)が、2大会連続五輪メダルへ歩みを進めました。 【画像】記者会見に出席した池田選手が決意を表明 パリ五輪代表選考を兼ねた競歩の日本選手権が18日、兵庫の六甲アイランドを舞台に開催。 序盤は21年の東京五輪銅メダリスト山西利和選手(愛知製鋼)が、ハイペースでレースを展開。池田選手は、「少し想定よりもハイペースになったことをチャンスだととらえて、そのペースを維持した方が集団の人数をどんどん絞れるのかなと思って、そこをプラスにとらえられた」とハイペースにもあわてず、6キロ過ぎに先頭へ出ます。 10キロを過ぎたところで池田選手がペースアップ。場内アナウンスで“世界記録ペース”の声が上がる中で、「少し意識してしまいました」と振り返りましたが、リズムを崩さず単独で歩きます。 池田選手は、鈴木雄介選手が2015年に記録した1時間16分36秒にあと15秒に迫る、1時間16秒51秒の大会新記録でフィニッシュ。五輪2大会連続となるパリへの切符をつかみました。 レース後は「ひとつ、パリへの挑戦権を獲得できたことに安心というか、ホッとしている気持ちです」と安堵(あんど)の表情。 世界記録には届きませんでしたが、「久しぶりの自分自身の自己ベスト更新でもあるので、そこはひとつ成長できた点ということで形にあらわれたのでよかった」と振り返りました。 頂点を目指した昨年の世界選手権では、序盤から飛び出しましたが、コンディション不良もあり15位。約半年後の大舞台に向けては「あまり自分自身にプレッシャーをかけずに、まずは2大会連続メダルというところが目標。最大の目標はもちろん金メダルですけど、そこはあまりプレッシャーをかけずにいきたいなと思います。挑戦に向かってまた1日1日大切に取り組んでいきたいと思います」と歩みを進めます。 池田選手に続いた2位の浜西諒(サンベルクス)は約4分、3位の古賀友太(大塚製薬)は約1分自己記録を更新。この大会5連覇(15~19年)を含む6度優勝の高橋英輝選手(富士通)は途中棄権。さらにレース序盤、先頭を引っ張った山西選手が失格となっています。 また、女子は藤井菜々子選手が大会新記録で優勝。こちらもパリ五輪内定を決めました。 ▽大会結果 ※「★」がパリ五輪内定 【男子20キロ競歩】 1位 1:16:51 池田向希 ★ 2位 1:17:42 浜西諒 3位 1:17:47 古賀友太 【女子20キロ競歩】 1位 1:27:59 藤井菜々子 ★ 2位 1:29:03 岡田久美子 3位 1:31:25 柳井綾音