「長尺」が人気って知ってた?「Lマレ」も品薄 令和の中古パター事情
パターの在庫がもう少し欲しい――。中古ショップの店長さんは、日常的にそう思っていると聞いた。ゴルフクラブで最も“賞味期限”が長いのがパター。50年前、いや100年前のものだって、ルールに適合すれば使うことができる。今回はヒット商品の歴史的な背景を検証しつつ「長尺」「ロングネック」「L字マレット」などの中古パター事情を調べてみた。 【画像】左から美涼さん、みうなさん、エイミさん
長尺パターはそもそもモノが少ない
シニアツアーでは長尺パターを使うプロが目立つ。さらに最近では堀琴音、原江里菜をはじめ、女子ツアーでも見かけるようになってきた。2016年のルール改正、アンカリング規制により使用者は一時的に減ったが、パターの一部(主にグリップエンド)を体に固定(アンカリング)させずに打つことで再び使い手が増えてきた。
実のところ日本では長尺パターを製造する企業、商品数が少ない。規制後に販売数が減ったため、並行輸入品が人気だ。中古ショップやオークションサイトなどで探しているプロも多いらしい。中古ショップでも入荷したらすぐに売れてしまう。 筆者は自ら長尺パターを作ろうと画策したが、長尺のシャフトが手に入らない。コネを使って、メーカーにツアーでも使用されるモデルを分けてもらったことがある。シャフトを手作りで伸ばす手もあるが、長尺専用シャフトは通常モデルよりも太く、剛性を高めている。
ロングネックを探してみると…
オデッセイが7月に数量限定で発売した「GIRAFFE-BEAM(ジラフビーム)パター」(2024年)を見て、「ロングネック、懐かしい」と思った方は、20年以上のゴルフ歴があるだろう。 L字型のようなロングネックのパターはかなり昔から存在する。クランクタイプのロングネックのパターは、タイガー・ウッズがかつて使用していたスコッティキャメロン「1996 X-S.L.C.ツアープロトタイプ」が有名だ。3000本が世に出たが、ネックの長さ(5インチ以下が適合)が違反していたため、回収された。その後、ルールに適した長さに変更された。