考察『光る君へ』24話 まひろ(吉高由里子)に忘れえぬ人がいても「まるごと引き受ける」宣孝(佐々木蔵之介)の大人の余裕と包容力!
さすが未来の紫式部
さわの死に、まひろは人生の短さと虚しさを感じて真剣に宣孝との結婚を検討することになった。さりげなくそれを告げられて、驚きのあまり腰をいわしてしまう為時(岸谷五朗)。そりゃ驚くわ。 「宣孝殿なら嫉妬せずに楽に暮らせるし、子どもも産んでみとうございますし」 身を焦がす恋の苦しさを知り、それとは違う境地を求めるのは、さすが未来の紫式部……そして出産が好奇心からというのは、さすがまひろさんだぜ! という思いである。
失恋した若者
為時を……ひいては朝廷を脅す朱仁聡(浩歌)だが、「入り込めませんでした。あの女の心に」と言う周明には、 「お前の心からは消え去るとよいな」 任務を果たさねばという焦りが勝ってしまったが、周明のまひろへの恋心は確かにあった。それを見抜き、失恋した若者を労わる朱……複雑で、魅力的な男だ。
宣孝からのラブレター
「早く都に帰ってこい!」 宣孝からのラブレターに、まひろの「むふっ」。 『紫式部集』では藤原宣孝からの熱心な口説きと、それに対してツレなさを装った紫式部の味わい深いやり取りが読めるので、オススメしたい。 次回予告。「地震か疫病か火事か日食か嵐か」テンポ良すぎる台詞だが「それら全てにございます」だなんて怖すぎる。中宮・定子と一条帝の隣にチラッと伊周が映ってません? 生霊? 実資が日記に「非難すべし」。ヒロインと結ばれたのは謎めいた薬師でも最高権力者でもなく親戚のおじさん!「不実な女でございますが……」来週も道長は大変そう。 25話が楽しみですね。 ******************* NHK大河ドラマ『光る君へ』 脚本:大石静 制作統括:内田ゆき、松園武大 演出:中島由貴、佐々木善春、中泉慧、黛りんたろう 出演:吉高由里子、柄本佑、黒木華、吉田羊、ユースケ・サンタマリア、佐々木蔵之介、岸谷五朗 他 プロデューサー:大越大士 音楽:冬野ユミ 語り:伊東敏恵アナウンサー *このレビューは、ドラマの設定(掲載時点の最新話まで)をもとに記述しています。 *******************