いじめ防止に動画、三重県教委が作成 小学校授業の教材に
三重県教委は小学校高学年向けに、いじめ防止の動画を作成した。いじめの具体例を紹介し、相手の気持ちを考える大切さを伝える内容。小学校の授業で教材として使ってもらう。いじめ防止の動画を作成するのは東海3県で初めて。 県教委によると、動画は約25分間。三重弁護士会所属の白山雄一郎弁護士が、いじめは人権侵害に当たることなどを解説。声かけによって助けられる友達がいることなどを伝える。 休み時間中のドッジボールで、児童が「あの子とは同じチームになりたくない」と話すアニメーションも収録。何げない言葉がいじめにつながると伝え、相手の気持ちを考えるよう促す。 三重弁護士会は小学校でいじめ防止の授業を実施している。動画は授業の内容を他の小学校にも広げようと作成した。制作費は約190万円。本年度の一般会計当初予算に計上していた。 来月中に津市立白塚小で先行的に活用する。授業を受けた児童へのアンケートなどを通じて動画の内容を改善する予定。来年度から全ての公立小学校に使ってもらうことを想定している。 県教委の生徒指導課は「児童らに自分事として捉えてもらえるよう、動画には日常的な場面を用いた。いじめの根絶に向けて子どもたちに主体的に話し合ってもらえるよう、活用を促したい」としている。