【6月14日は年金支給日】厚生年金・国民年金から「天引きされない人」っているのですか?年金にかかる税金・保険料をお金のプロが解説
年金から天引きされないケース
ここからは、税金や保険料が年金から天引きされないケースについて解説していきます。 ●所得税および復興特別所得税 収入が公的年金のみの場合、所得が一定額以下なら課税対象になりません。 65歳未満は受給額「108万円以下」、65歳以上は受給額「158万円以下」の場合は天引きされることはありません。 なお、遺族年金や障害年金は非課税となるため所得税等は非課税となります ●個人住民税 個人住民税も同様に、非課税の要件に該当する人は天引きされません。 非課税になる所得については自治体ごとに目安額が異なります。 また、下記に該当する場合にも年金からの天引きはありません。 ・老齢基礎年金等の年額が18万円未満 ・介護保険料が公的年金から天引きされない ・天引きする税額が老齢基礎年金等の年額を超える 天引きされるのは公的年金の雑所得にかかる税額のみとなっています。 天引きされないとはいえ、非課税でない限り支払い義務は残ります。 天引きではない場合は「普通徴収」となり、口座振替や納付書等で納税することになりますので、詳細はお住まいの自治体窓口に確認してみるとよいでしょう。 ●保険料 税金は所得などの条件に応じて非課税となりますが、介護保険料や健康保険料には必ず支払い義務が発生します。 年額が18万円に満たない場合は天引きされず、普通徴収で納税することになります。 次章では、2024年度の年金額を確認していきます。
次回支給日より増額!2024年度の年金額はいくら?
厚生労働省より公表された、2024年度の年金額モデル例を確認してみましょう。 ●2024年度の年金額の例(国民年金と厚生年金)月額 ・国民年金(満額):6万8000円(+1750円) ・厚生年金※:23万483円(+6001円) ※平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43万9000円)で40年間就業した場合の「老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額)」。 上記の厚生年金は夫婦分のモデル例となっており、1人分に換算すると16万2483円です。 あくまで標準的な夫婦の目安額となっているため、ご自身がいくら受け取れるのかは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認しておきましょう。