クルーズ船の現役船長が明かす、寄港地で船に戻るのが遅れた時に起こること(海外)
クルーズの旅を検討している人の中には、寄港地で遅刻をしたらどうなるのだろうと考える人もいるかもしれない。 【全画像をみる】クルーズ船の現役船長が明かす、寄港地で船に戻るのが遅れた時に起こること ロイヤル・カリビアンのワンダー・オブ・ザ・シーズの船上で行われた質疑応答のコーナーで、船長のロブ・ヘンプステッドさんはわたしたちが取るべき行動について教えてくれた。 待つ時間があるかどうか船長が判断できるように、遅刻する場合はエージェントに電話連絡しよう。 3月下旬、アフリカではノルウェージャン・クルーズラインに乗船していた8人が寄港地での観光ツアーに参加し、決められた乗船時間に1時間以上遅れたことで、サントメ・プリンシペで足止めをくった。8人はセネガルの首都ダカールで再び乗船するまでの約1週間、クルーズ船を追いかけ続けた。 最近では、5月13日に同じくノルウェージャン・クルーズラインで地中海を旅行中のカップルが、クルーズ会社の主催ではない観光ツアーに参加したところ、雨のせいで船に戻るバスが1時間遅れたために、スペインのモトリルで足止めされたとCNNが報じた。 どのクルーズ旅行でも、寄港地では船を降りて観光ができるので、旅行者は1度の旅行で複数の観光地を自由に見て回ることができる。 ただ、クルーズ船はタイトなスケジュールで運行されているので、1日の寄港で乗客に与えられる時間は7~8時間しかないことが多い。そのため、船に戻るのが遅れたらどうなるのだろうと多くの人が考える ── 船は待ってくれるのか、それとも立ち往生して、次の寄港地までクルーズ船を追いかけることになるのだろうか?
船長は待ってくれるのか?
その答えは「かもしれない」だ。 2022年4月、ロイヤル・カリビアンのワンダー・オブ・ザ・シーズの船上で行われた質疑応答のコーナーで、船長のロブ・ヘンプステッドさんがまさにこの質問に答えている。 ロイヤル・カリビアンで20年船長をやっているヘンプステッドさんは、アラスカの漁業からキャリアをスタートさせた。14年間漁業をやった後、船長になった。ワンダー・オブ・ザ・シーズの船長になる前は、オアシス・オブ・ザ・シーズやシンフォニー・オブ・ザ・シーズといったロイヤル・カリビアンの7つの船の船長を務めてきた。 クルーにとって、クルーズ旅行で最もストレスがかかるのは時間通りに港を出ることだとヘンプステッドさんは話している。 「スピードを出せば出すほど、燃やす燃料が増えるから」だという。 中には遅刻する乗客もいて、結果的に取り残される場合もあるとヘンプステッドさんは語った。 ただ、これは必ずしも乗客を待たないということではない。乗客は何をすべきか、知っておく必要がある。