【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…9月第3週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」
今週は、FOMCでの利下げ幅やドットチャートに注⽬
今週は、FOMCに注⽬しています(図表8)。 FOMCではインフレ鈍化が鮮明となるなか、労働市場の軟化にも配慮する形で、利下げが決定されることが確実視されています。焦点は今会合での利下げ幅(▲0.25%もしくは▲0.50%)や年末までの合計の利下げ幅(計▲0.75%もしくは計▲1.00%)に移っています。 利下げ幅については、ウォラーFRB理事が8⽉雇⽤統計公表後の講演で、「9⽉に利下げ開始が重要」とした上で「ペースは今後のデータ次第」と発⾔し、FRBの選択は▲0.50%ではなく▲0.25%になる可能性が⾼いことを⽰唆しました。 また、「データが連続した会合での利下げを裏付ける場合、連続した会合での利下げが適切である」と述べるなど、年内3回の会合で連続の利下げが実施されることがほぼ規定路線となりました。 ⼤幅利下げ(▲0.50%など)の可能性については、ジャクソンホール会議(8⽉22⽇~24⽇)でパウエルFRB議⻑が、「現在の政策⾦利⽔準は直⾯するかもしれない(労働市場の望まない更なる悪化リスクを含む)あらゆるリスクに対応できる⼗分な余地を与えてくれる」と発⾔するなど、今後の経済データ(特に雇⽤関連指標)次第で⼤幅利下げ実施の⽤意がある旨が⽰されました。 雇⽤統計などの経済指標で⽰された労働市場の減速は正常化の範囲内との判断から今回の利下げ幅は▲0.25%にとどまるとみられるものの、今後の経済データ次第ではFRBが⼤幅な利下げを決断する可能性がある点には留意が必要です。 こうした⼀連のFRB⾼官の発⾔を踏まえると、ドットチャート(FOMC参加者による政策⾦利⾒通し)が⽰唆する年内利下げ回数は6⽉時点の1回(計▲0.25%)から、3回(計▲0.75%)に修正される可能性が⾼いと考えられます(図表9)。 これに対して、市場が織り込む年内の利下げ幅は計▲1.00%と、市場の利下げ織り込みはやや⾏き過ぎな状況にあると考えられます(図表10)。 東京海上アセットマネジメント ※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…9月第3週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」』を参照)。
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